一時は深刻な呼吸器不全に陥っていたローマ教皇フランシスコだが、無事に回復し今のところ容体は安定しているようだ。しかしこの事態を受けて「聖マラキの予言」が成就するのではないかと話題になっている。予言によれば教皇フランシスコは最後の教皇であり、残された命は“最後の審判”へと直結しているというのだ。

■カトリック的な世界の終わりは2027年なのか

 カトリック教会の聖マラキ(1094頃-1148)が執筆したとされている「聖マラキの予言(Prophecy of the Popes)」は111(あるいは112)の短い謎めいたフレーズによって、1143年のケレスティヌス2世から始まる歴代の教皇がすべてリストアップされているといわれている。

「聖マラキの予言」は1595年にベネディクト会の修道士アーノルド・ヴィオンによって、バチカンの秘密の文書館で発見されたことが主張されている。

 予言によれば現在病床に伏している教皇フランシスコは最後の教皇であり、つまり世界の終末の“最後の審判”に立ち会う教皇ということになる。

「神聖ローマ教会の最後の迫害の中で、ローマ人ペテロが君臨し、多くの苦難の中で自分の群れを養い、その後、七つの丘の都市は破壊され、恐ろしい裁判官が人々を裁く。終末」(「聖マラキの予言」より)

 教皇フランシスコが亡くなる前にこの世が終わるということであれば、それは確かにもうすぐであると認めざるを得ないのかもしれない。はたして“最後の審判”の日はすぐそこに迫っているのか。

【審判の日】1000年前のバチカンの予言は“世界の終わり”を明らかにしている!?
(画像=第266代ローマ教皇フランシスコ Quirinale.it, Attribution, 出典、『TOCANA』より 引用)

1585年に教皇シクストゥス5世が言及したとされる「標識の真ん中にある車軸」という一節では、自身が“真ん中”の教皇であることが主張されており、シクストゥス5世は初代教皇の442年後に教皇の座に就いたことから、世界の終わりは442年後の2027年に訪れることになるとする説も信じらているという。

 予言によれば「最後の教皇」は大混乱の時代に教会を統率し、ローマの崩壊と教皇制の終焉に至ることが示されている。

 現在のウクライナ戦争、アメリカと中国の間の緊張の高まり、そして中東の絶え間ない不安定さにより、近い将来に第三次世界大戦が起こるのではないかと世界中の少なくない人々が懸念を深めているともいえる。まさに“終末”感に満ちているかもしれない。

 これらの大国は核兵器計画を再開する準備も始めたと報じられており、“最後の審判”の日への恐怖はさらに高まっている。

「聖マラキの予言」は16世紀の偽書であると主張する学者もいるが、マラキはローマ訪問中に予言を受けて1139年に『教皇の予言』を書いたとされている。

 聖マラキは聖人に昇格する前は、アイルランドの教会をローマの慣習に近づけるなど、宗教改革で知られるアイルランドの大司教であった。

「聖マラキの予言」では将来の教皇それぞれについて1590年まではきわめて具体的かつ正確に記述されていることが指摘されているが、それ以降、言い回しはより曖昧になり、解釈の余地が広がるものになっている。

 かつての解釈では2005年から2013年まで就任していたベネディクト16世が最後の教皇であるともいわれていたのだが、ベネディクト16世が存命中に辞任したことでその次のフランシスコが教皇が最後の教皇になったと考えられているようだ。

 はたして「聖マラキの予言」は的中してしまうのか。そしてその日は2027年なのか。北半球では春を迎えようとしているが、残る2025年もまだまだ予断を許さない日々が続きそうである。

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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