エジプトのサッカラにあるセラペウム(Serapeum of Saqqara)。ここは、かつてアピス・ブル(Apis Bull)と呼ばれる神聖な牛が祀られていた地下墓所とされている。しかし、この遺跡が発見されて以来、数々の謎が専門家たちを悩ませてきた。

 その最大のミステリーのひとつが、巨大な石棺の存在である。この遺跡には重さ70〜100トンにも及ぶ25個の石の箱が残されている。しかも、その精密さは現代の技術者ですら驚くほどのもので、まるで数千年前に最新鋭の機械で加工されたかのようだ。いったい、古代エジプト人はどのようにしてこれほどの精度を実現したのだろうか?

謎の「100トンの石棺」古代エジプトの驚異的な精密技術とは?地球外の存在がもたらした知識なのか
(画像=By Ovedc – Own work, CC BY-SA 4.0, Link、『TOCANA』より 引用)

高度な精密技術——古代人はどうやって作ったのか?

 これらの石棺は、一部がローズ・グラニット(赤色花崗岩(赤みかげ))という非常に硬い石で作られている。この石はサッカラから800kmも離れたアスワンの採石場で採掘されたものだという。さらに一部の箱にはより硬度の高い閃緑岩(ディオライト)が使用されており、どのようにして運ばれたのかも謎に包まれている。

 驚くべきことに、これらの箱の角は完璧に90度に加工され、寸法の誤差はわずか約0.025mm程度だという。現代の精密加工技術をもってしても、これほどの精度を達成するのは容易ではない。当時のエジプト人は、どのような技術を駆使していたのだろうか?

謎の「100トンの石棺」古代エジプトの驚異的な精密技術とは?地球外の存在がもたらした知識なのか
(画像=画像は「The Ancient Code」より、『TOCANA』より 引用)