水沼宏太(横浜F・マリノス在籍時) 写真:Getty Images

 元日本代表MF水沼宏太は2025年1月、横浜F・マリノスからニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツへ完全移籍。オーストラリア1部リーグの舞台で結果を残すなか、移籍に至るまでの過程や幻の海外移籍について語っている。

 オーストラリアリーグ公式サイトで3月6日に掲載されたインタビュー記事によると、同選手は「海外でのプレーを望んでいた。日本ですべてのタイトルを獲得したけど、(頭の中には)オーストラリアという国があった。ロス・アロイージは2,3年前、僕に(オーストラリアでプレーするための)チャンスを与えてくれたが、それを果たすことはできなかった。ただマリノスでは、まわりにオーストラリア人の指導者がいたし、その環境が僕にとって大きかった。オーストラリアでのプレーに興味があった」とコメント。

 アロイージ氏は2022年に横浜FMのアシスタントコーチを務めたほか、2023年7月から半年間にわたりブリズベン・ロアーを指揮。記事によると、同クラブは2023/24シーズンのオーストラリア1部リーグ開幕前に水沼の獲得に迫ったものの、実現には至らなかったという。

 また水沼は、ニューカッスル・ジェッツからオファーが届いたときの心境や横浜FM関係者の反応について、こう語っている。

 「決断するのは簡単ではなかったが、海外でプレーするという大きな夢があった。マリノスにいる人たち全員が僕のことを助けてくれたし、オファーが届いたとき、監督やコーチングスタッフ、チームメイトは僕の夢が実現するよう後押ししてくれた」

 「そうしてくれる人たちに対して、本当に感謝している。父や家族も僕をオーストラリアで成功するよう後押ししてくれた。そうした後押しがあったから、かなり早く決断できたかもしれない」

 オーストラリア1部リーグ戦5試合の出場で1ゴール3アシストと結果を残し、早くも現地で注目を浴びている水沼。34歳にして自身初の海外挑戦を果たした裏には、横浜FMで積み重ねた周囲からの絶大な信頼があるようだ。