カイオ 写真:Getty Images

 かつて鹿島アントラーズでプレーしていたFWカイオ・ルーカスが、2025年3月に行われるFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選2試合に向けてのUAE代表に招集。同選手はUAE1部シャールジャFCにおよそ5年間在籍し、2025年1月にUAE国籍を取得したばかりだ。

 カイオは2024年末にUAE居住期間が5年以上となり、同国代表入りの資格が発生。2024年8月には米メディア『ESPN』のインタビューで「UAE代表チームは遠くに見える夢であり、単なる夢のように思えたが、今はそれがただの夢ではなく、目標になり始めている。代表入りへ近づいていると思う」とコメントしていた。

 UAEサッカー協会(UAEFA)は5日、W杯アジア最終予選のイラン戦(3月21日)と北朝鮮戦(26日)に向けての招集メンバーを発表しているが、帰化選手としてカイオが初のメンバー入り。同国代表はW杯アジア最終予選のグループAで、2位ウズベキスタンから勝ち点3差の3位につけているだけに、国内リーグでの活躍が目立つカイオのデビューは必至。UAE代表が残り4試合で本大会ストレートインの2位以上に滑り込む可能性も十分考えられる。

 現在30歳のカイオは、2014年から3シーズンにわたり鹿島でプレーした後、UAE1部アル・アインやポルトガル1部ベンフィカを経て、2020年1月にベンフィカからシャールジャFCへ移籍。加入1年目から主力選手として活躍すると、2023/24シーズンにはリーグ戦で13ゴール8アシストをマーク。2024/25シーズンもここまでリーグ戦17試合の出場で9ゴール5アシストと好調を維持している。

 鹿島サポーターをはじめ、日本のサッカーファンの間でも知名度が高いカイオ。イラン戦、北朝鮮戦で結果を残し、チームの勝利に貢献するとなれば、UAE代表定着やW杯本大会出場の可能性も出てくるだけに、同選手の今後に注目が集まりそうだ。