旗手怜央 写真:Getty Images

 スコティッシュ・プレミアシップのセルティックに所属する日本代表MF旗手怜央。昨2023/24シーズンは負傷の影響を受け、シーズンを通じて公式戦21試合の出場にとどまった(3ゴール2アシスト)。今2024/25シーズンは、公式戦45試合に出場し7ゴール5アシストを記録しているが、攻撃面でのインパクトは薄い。

 2024年8月にMFマット・オライリー(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)がセルティックを退団した後、旗手は中盤の中心選手となるチャンスがあったが、MFアルネ・エンゲルスの台頭によりその機会を十分に生かすことはできなかった。そのエンゲルスは今シーズン、10ゴール12アシストを記録している。

 さらに旗手は、同リーグレベルで対人戦の弱さを露呈しており、相手選手に簡単に突破を許す場面が目立つ。守備的な役割を担うタイプではないため攻撃面で貢献をしたいところだが、エンゲルスに劣る状況となっており、ブレンダン・ロジャーズ監督のチームにおける決定的な存在にはなれていない。

 旗手は依然としてロジャーズ監督にとって重要な選手であり、今シーズンも継続的に起用され続けるだろう。しかし、エンゲルスが攻撃面で旗手より記録を残し、守備面でも対人戦の強さを発揮しているため、旗手のチームでの存在感が相対的に薄れている感は否めない。

 旗手がよりセルティック内で影響力を発揮するには、現在の状況を打破し、攻守両面でエンゲルスとの差を縮める必要があるのは間違いないだろう。