アメリカでもっとも頻繁に食べられている食べ物といえば、サンドイッチではないでしょうか？
サンドイッチと言えばランチとして食べられるのが一般的ですが、朝は、卵を挟んだブレックファストサンドイッチ、学校に持っていくランチや小腹が空いたときの子供のおやつの定番はピーナツバター＆ジェリーサンドイッチ、また夜食にはグリルドチーズサンドイッチなど、サンドイッチはアメリカ人にとって欠かせない食べ物です。
日本でサンドイッチというと、コンビニやベーカリーで売っているパッケージに入ったもの、喫茶店やカフェで提供される白パンに薄いハムや卵が挟まれたシンプルなものが多いですね。
注文の仕方も、「卵サンド」、「ハムサンド」、「カツサンド」などサンドイッチの名前を伝えるだけで簡単です。アメリカでも、セブンイレブンなどでパッケージ入りのサンドイッチや出来合いのサンドイッチを買うのは簡単ですが、ダイナーで注文する場合や、デリで買う場合は、ちょっと複雑で面倒くさいのです。
目次
ダイナーや昔ながらのレストランで食べる場合
デリで注文する場合
ウェブサイトのメニュー利用や、名前のついたサンドイッチを注文
ダイナーや昔ながらのレストランで食べる場合
今どきのレストランやちょっと値の張ったレストランであれば、ランチメニューの魚料理や肉料理の上か下の方に１種類か数種類のサンドイッチがあって、それを注文するとメニュー通りのサンドイッチが出てくるので簡単です。
しかしダイナー（アメリカ版ファミレス）など、昔ながらのカジュアル系レストランでは「ハムサンドイッチ」や「ターキーサンドイッチ」を注文しても、パンの種類を選び、付け合わせを定番のフライドポテトのままにするか、それともワッフルフライやサラダ、フルーツサラダなどに追加料金（店によっては無料）を払って変更するかなど、色々と選択しなければならないので少々面倒です。
パンは白パン（White）や全粒パン（Whole wheat）、ライ麦パン（Rye）など複数の中から選びます。何のパンがあるのかわからない場合は、「What kind of bread do you have?」と訊きましょう。
日本人の常識では「ハムサンドのパンをトーストしたのが食べたければ、ハムトーストを頼む」、そして「メニューにハムトーストがなければ、諦めてハムサンドを食べる」ですよね。
でも、アメリカのカジュアル系レストランは色々と臨機応変で、サンドイッチのパンもトーストしてくれます。ただ、そんな事は誰でも知っているという前提なので、メニューに「トースト可」とは書いてありませんし、トーストするかどうか聞いてくれる店はめったにありません。なのでトーストして欲しい場合、注文の際に「Toasted」と言いましょう。マヨネーズやマスタードをぬって欲しければ、「with mayo」や「with mustard」。言わなくても、だいたい、マヨネーズとマスタードの小袋がどさっとついてきます。
＜クラブサンドイッチ＞
＜リューベンサンドイッチとワッフルフライ＞
ダイナーの定番サンドイッチには、三枚のパンでターキーとベーコン、レタス、トマトを挟んだ、日本のファミレスでもおなじみのクラブサンドイッチ（Club sandwich）、コーンビーフ又はパストラミとサワークラウト、スイスチーズを挟み、ロシアンドレッシング又はサウザンアイランドドレッシングを添えたあるいは塗ったリューベンサンドイッチ（Reuben sandwich）の他、BLTサンドイッチ、ローストビーフサンドイッチ、コンビーフサンドイッチ、パストラミサンドイッチ、ツナサラダサンドイッチ、チキンサラダサンドイッチなどがあります。
クラブサンドイッチはトーストした白パン、リューベンサンドイッチはライブレッドで挟んでグリル、そしてトッピングも決まっているので、これらのサンドイッチの注文は簡単です。昔ながらのダイナーでは、サンドイッチには通常、フライドポテトの他に、ピクルスと小さなコールスローがついてきます。
残念ながら、観光客が訪れるような都会の真ん中では、昔ながらのダイナーはあまり見かけません。ダイナーという名の店があっても、テーマパーク的なお店か観光客用に簡単なメニューを提供する店がほとんど。
ニューヨークでダイナーの雰囲気を味わいたいなら、Times Square Diner & Grillが便利でお薦めです。
Times Square Diner & Grill
- 住所：807 8th Ave, New York, NY 10019 アメリカ合衆国
- 電話番号：(212)315-2400
- 営業時間：7:00～23:00
- 公式サイト：Times Square Diner & Grill
デリで注文する場合
１番ややこしいのは、デリなどのお店で注文する場合です。デリとは、アメリカの街角でよく見かける、ショーケースに入ったハムやチーズの塊やちょっとしたお惣菜、お菓子類や飲み物、ちょっとした野菜や果物を売っているお店です。
デリでサンドイッチを注文する場合、日本にもあるサンドイッチ専門店「サブウェイ」のように、トッピングがガラスケースの向こうに並べてあってすべて見えるようになっていれば比較的簡単ですが、そうとも限りません。また、トッピングがすべて見えていても、日本では見慣れぬものもあったりします。
ショーケースの後ろの壁に、サンドイッチの種類やハムなどのミートの種類、パンやトッピングの名前を書いたメニューや黒板が掲げてあるお店もありますが、メニューがないお店も多いので、慣れていなければ困ってしまうことでしょう。
まずは、ハムやターキー、チキン、ツナサラダなど、サンドイッチに挟むミートを選択します。色々な国から来た人々が住む人種のるつぼのアメリカなので、ステーキやラム肉、ミートボール、揚げた茄子など、日本ではあまりサンドイッチに挟まないようなものも見かけます。それから、パンの種類を選びます。食パンには、白パン（White）や、全粒パン（Whole wheat）、サワードー（Sourdough）、ライ（Rye）などあり、ここでもトーストして欲しければ、そのように伝えます。
フランスパンやサブ、ロール、ベーグル、ピタブレッド、クロワッサン、ラップなど、お店によって選択できるパンの種類も異なります。ちなみに、サブウェイサンドイッチで具材を挟むパン「サブ（サブマリン）」は、地域によって呼び方が違い、ニューヨークではヒーロー、私が住むニューヨーク郊外のウエストチェスターではウェッジと言います。
チーズが欲しければチーズの種類も知っておかなければなりません。チーズには、アメリカンチーズ、チェダーチーズ、スイスチーズ、ジャックチーズ、モッツァレラチーズなど色々な種類があります。
トッピングにも、レタスやトマト、オニオンなどの定番の他、ピクルスやローストペッパーやチリ、ハラペーニョ、茄子など、日本人があまりサンドイッチには入れないものを置いているお店もあります。
調味料も、マヨネーズやマスタードだけでなく、オリーブオイルやビネガーから、経営者の出身国の影響を受けた珍しい調味料を置いた店もあります。
例えば、白パンにマヨネーズをぬって、ハム、スイスチーズ、レタスを挟んだシンプルなサンドイッチを注文したい場合「Can I have a ham sandwich on white bread with lettuce, Swiss cheese and mayo?」のように言いましょう。
アメリカでは新鮮でクオリティの高いデリのサンドイッチが人気で、特にニューヨークのデリサンドイッチは有名です。ニューヨークを代表するサンドイッチはパストラミ・サンドイッチで、最も有名なデリは1888年創業のKatz's Delicatessen。
ただ、この店は有名になりすぎて、私がここでいうデリとはちょっと違い観光客がたくさん訪れるデリサンドイッチのレストランといった感じです。本場のデリの雰囲気を味わうには、街角で見かけた無名のデリにふらっと入ってみることをおすすめします。
Katz's Delicatessen
- 住所：205 E Houston St, New York
- 電話番号：(212)254-2246
- 営業時間：8:00～22:45（週末は24時間営業）
