年度の後半である10月~3月の間は、日本海側の北西の季節風によって、それなりに利用率は高くなりますが、それでも平均の利用率は35%にしかなりません。最も利用率が高い日でも84%止まりです。上半期である4月~9月の利用率は18%、年間平均すると26%止まりです。年間平均で利用率は1/4しかないのです。
※1)本文中の設備利用率は、1日の発電電力量(MWh)が、設備容量(2,002MW)×24時間=48,048MWh を利用率100%、として計算した。
3. これだけの変動を吸収する発電は火力発電しかない
資源エネルギー庁の資料で洋上風力発電の売電収入のシミュレーションでは、陸上風力発電所の利用率は28%、洋上風力発電所は39.3%となっています。
利用率の低さは織り込み済みという人がいるかも知れません。しかし、風力事業者の収支ばかり検討していますが、何のための風力発電なのか、最大の目的は電気を供給するために発電しているのです。
利用率26%というと26%くらいのほぼ一定の出力で発電するイメージを持ってしまうかもしれませんが、実際には図2のように0~80%くらいまで大きく変動してしまいます。当然この電気は風任せの出力です。電気を使う量にあわせて発電する、なんてことはできません。
現在はまだ発電量全体に対する比率が小さいので火力発電で変動量を吸収していますが、風力発電の比率が上がってきたら、火力発電では吸収できなくなります。再生可能エネルギーだけでは電気の供給はできない、再エネを増やすほど火力発電が必要になることを理解していただきたいと思います。