地元のクラブチームに所属するメリットは、練習時間や試合数の多さだ。基本的に平日は夕方から夜に練習し週末は試合を行う事も多く、部活動と比べると多くの時間を充てることができる。一定のライセンスを持ったコーチが多く、なかには元プロサッカー選手として活躍した経験を持つ指導者もいる。強いチームには全国から選手が集まることもあり、高いレベルでサッカーをするには良い環境と言えるだろう。
ただし、多くのクラブチームで「セレクション」という入団テストが導入されており、誰でも入れる訳ではない。合格には基礎的なサッカー技術はもちろん、コミュニケーション能力やサッカー知識なども求められ、この点が部活動とは大きく異なる。
また、練習時間や試合数が多いということはその分費用も掛かる。クラブチームの月謝は様々だが、数千円から1万円近くの月謝が必要だ。さらに遠方での試合や合宿、大きな大会へ出場する場合の遠征費なども別途必要で部活動より負担は大きく、この点はデメリットと言えるかもしれない。

本気でプロを目指すならJ下部組織
「サッカーに集中したい」「将来はプロサッカー選手を目指している」という場合はJリーグクラブの下部組織という選択肢もある。現在はほとんどのJクラブにユースなどの下部組織があり、そこからトップチームに昇格してプロデビューするケースも珍しくない。
Jクラブの下部組織に所属するメリットは多い。プロサッカー選手と同じグラウンドでトレーニングができ、大きな大会に出場できるなど最高の環境と言えるだろう。また、コーチや監督は指導者ライセンスを取得しており、経験豊富な元プロサッカー選手などから指導を受けることもできる。高い意識を持ったチームメイトも多く、競争意識が生まれ切磋琢磨できる環境だ。
しかし入団するためのハードルは高い。各地から集まった精鋭たちの中でセレクションに合格しなければならず、合格率は全体の10%程度とも言われている。見事入団できても「レベルの高い練習についていけない」「サッカー中心の生活で勉強が疎かになる」「練習がきつくて辛い」など壁にぶつかることも多いだろう。