田中碧 写真:Getty Images

 リーズ・ユナイテッド(イングランド2部)での日本代表MF田中碧の存在感が増している。2024年8月にドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフから移籍金300万ポンド(約5億7千万円)で加入した田中は、2025年に入ってからのリーグ戦全試合に先発出場。中盤の軸として攻守に貢献し、昇格争いを続けるリーズに欠かせない存在となっている。

 しかし、クラブは彼の契約延長について急いでいないようだ。田中は現在、2028年までの契約を結んでいる。ジャーナリストのグレアム・ベイリー氏によれば、田中は「決して低い給与ではない」と伝えられており、リーズは昇格に貢献した選手の待遇を見直す意向があるものの、現時点で契約延長が優先事項ではないという。

 プレー面でも田中はタックル数とインターセプト数の両方でリーグ2位につけており、リーグ屈指のMFとして評価を高めている。攻撃面でも決定的な仕事をしており、特に2月25日のシェフィールド・ユナイテッド戦(3-1)での決勝点となったヘディングは、リーズの昇格が決まった際には決定的な一撃として語り継がれるかもしれない。

 リーズのダニエル・ファルケ監督も田中を「トッテナム・ホットスパーに移籍したMFアーチー・グレイの役割を引き継ぐ存在」と評しており、チームの中心的な役割を担っていることを認めている。

 契約の面では、リーズはまずレンタル加入のMFジョー・ロスウェルとMFマノル・ソロモンの去就に取り組む必要がある。さらに、DFジュニオール・フィルポやGKイラン・メリエらの契約状況も整理しなければならない。そのため、田中の契約延長がすぐに行われる可能性は低いようだ。