
2024シーズンまでヴィッセル神戸でプレーしていたDF初瀬亮は2025年1月、海外移籍準備のためチームを離脱。2月はじめにイングランド2部シェフィールド・ウェンズデイFCへ加入したが、同選手の海外移籍に対して一部から厳しい目が向けられているほか、日本サッカー協会(JFA)元会長は川淵三郎氏も海外移籍する日本人選手の移籍金の安さを指摘している。
1月16日の時点で、シェフィールドのトレーニング参加が報じられていた初瀬。英紙『ヨークシャー・ポスト』が、同選手と神戸の契約内容について「1月末に満了を迎える」と報じると、シェフィールドはイングランドの移籍ウィンドウ最終日の数日後に日本人DFの獲得を公式発表。神戸との契約満了を待ったほか、移籍金が発生する他選手の獲得発表を優先したとみられている。
Jリーグの情報を中心に扱う海外メディア『Jリーグインサイダー』は28日、Jリーグが抱えている問題点として「日本人選手がJリーグクラブから海外移籍する際の移籍金の安さ」を指摘。
初瀬の海外移籍について「彼は神戸を契約満了により退団した後、シェフィールドへ移籍した。この件に関して最も酷いことは、初瀬が神戸との契約が切れるのを待つために、イングランドのクラブで1ヶ月間練習したことだ」と綴っている。
また同メディアは、2024年夏にサンフレッチェ広島からブラックバーンへ完全移籍した日本代表FW大橋祐紀を例に「一部の日本人選手について、移籍先が欧州クラブであれば、移籍金ゼロもしくは安価な移籍金で退団することが可能という条項が契約内容に盛り込まれていると、報じられている」としている。
海外挑戦における移籍金の問題には、川淵氏も関心を寄せている模様。同氏は27日にXで「Jリーガーが欧州各クラブに安い移籍金で譲渡される現状に納得できなかった。育成してきたクラブが受け取る金額が欧州各クラブと比較して余りにも低すぎる」と投稿している。