サンフレッチェ広島 写真:Getty Images

 サンフレッチェ広島は2月27日、日本代表DF酒井宏樹(現オークランドFC)やフランス代表FWキリアン・エムバペ(現レアル・マドリード)の元チームメイトであるFWヴァレール・ジェルマンの獲得を公式発表。同選手は2025年2月、オーストラリア1部リーグ戦での判定に不満を抱いたことをきっかけに、マッカーサーFCを退団しているが、リーグアン事情に詳しい識者からは元U23フランス代表アタッカーを称える声が挙がっている。

 現在34歳のジェルマンは、かつてASモナコやニース、オリンピック・マルセイユ、モンペリエと、フランス国内クラブでプレー。2023年7月からマッカーサーFCに在籍していたが、2025年2月9日開催のウェスタン・ユナイテッド戦で、判定を不服として卑猥なジェスチャーで審判を侮辱。16日にはインスタグラムで「What a shame the referees」(残念な審判)と投稿し、猿の絵文字を添えていた。

 こうした侮辱行為は、日本のサッカーファンの間でも話題に。AAP通信が2月17日にJリーグ移籍の可能性を報じると、ネット上では「卑猥なジェスチャーで話題な人、このご時世に獲得するのか」「こんな下品な選手はいらない」「アジア人を下に見てそう」など、ジェルマンに関する否定的なコメントが飛び交っていた。

 しかし、インターネット動画配信サービス『DAZN』でリーグアン等の実況を担当している西達彦アナウンサーは、ジェルマンのJリーグ参戦を前向きに捉えている模様。同選手のプレースタイルとあわせて、Xでこう綴っている。

 「主役にはならないけど、いると周りが輝いて、いないと組織が回らない、地味だけど愛されるおじさん。それがジェルマン。身体能力や体格に恵まれたタイプとは違います。動き出し、動き直し、周りとの連携に優れ、気づくとゴールに絡んでいるタイプ。日本の選手が学べるところが沢山あるストライカー」