福岡県朝倉市の市街地より、約7キロメートル離れた場所にある秋月(あきづき)は「筑前の小京都」とも言われる、自然と歴史が調和した美しい街並みが残る地域です。

江戸時代に秋月藩によって整備されており、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

そんな風情豊かな秋月の街を、半日(約6時間)で観光できるモデルコースを考案し、実際に巡ってみました。秋月城址に垂裕神社、アンティークショップ、それに紙漉体験まで。本来は6時間では周り尽くせない、色々な楽しみ方ができる秋月の魅力を濃縮したモデルコースです。秋月巡りの参考にしてみてください。

目次

  1. 1. 秋月城下町を散策(10:00~10:20)
  2. 2. 黒門から垂裕神社へ(10:25~10:30)
  3. 3. 秋月城址(10:30~11:30)
  4. 4. HELLS BELLS 伯爵館でお気に入りのアンティーク品を見つける(11:40~12:30)
  5. 5. 梟の響キ 秋月 いろり蔵で食事(12:40~13:40)
  6. 6. 筑前秋月和紙処で紙漉体験(13:50~14:50)
  7. 7. 秋月の目鏡橋を渡る(15:00~15:10)
  8. 8. 天然酵母パン 月の峠にふらっと寄り道(15:10~15:25)
  9. 9. 廣久葛本舗でほっと一息(15:30~16:00)
  10. 10. 魅力たっぷり秋月ロマンを堪能しよう

1. 秋月城下町を散策(10:00~10:20)

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<杉の馬場 冬景色>、『たびこふれ』より引用)

秋月公営駐車場から4分ほど歩くと「秋月 杉の馬場」という桜並木道があります。もともとは杉並木でしたが、江戸中期に杉は伐採。明治時代に桜が植えられ、現在では春になれば桜のトンネルが楽しめます。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<桜の時期の光景/写真提供:福岡県観光連盟>、『たびこふれ』より引用)

今回は真冬にお邪魔したので草木は冬仕様ですが、秋月の冬景色も趣があります。

杉の馬場の道を歩いていると、鳥居が見えてきました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

鳥居の間から見えるのが、黒門です。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<圧倒的なオーラを放つ黒門>、『たびこふれ』より引用)

迫力があってかっこいい......! こちらの黒門は、元々秋月城の大手門でした。明治初期に、現在の位置である垂裕神社の参道へと移動されたという歴史があります。福岡県の有形文化財です。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<紅葉の季節の黒門/写真提供:福岡県観光連盟>、『たびこふれ』より引用)

紅葉の季節は、紅葉の紅と黒門の渋い黒が景色を彩ります。黒門の奥に階段が見えるので、進んでみようと思います。

秋月城本門(黒門)・長屋門 

・住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月野鳥
・駐車場:専用駐車場なし
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約10分

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

2. 黒門から垂裕神社へ(10:25~10:30)

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

黒門をくぐった先の階段を上ります。なんだかジブリの世界に迷い込んだみたい。

階段をのぼると、垂裕神社(すいようじんじゃ)の本殿が見えます。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<光が差し込む垂裕神社>、『たびこふれ』より引用)

神社に着くまで小雨がちらついていましたが、本殿が見えた途端に光が差してきました......。うーん、神秘的だ。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

秋月に来たメンバーみんなで、参拝。なんだか良いことがありそうです!

垂裕神社

・住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月野鳥666-1
・駐車場:専用駐車場なし
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約15分

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

3. 秋月城址(10:30~11:30)

黒門を後にして、「杉の馬場」の来た道を少し戻ると、存在感を放つ長屋門が見えてきました。

立派な石造りの階段を登ります。

こちらの長屋門は県指定有形文化財であり、秋月史跡の中で唯一、建てられた当時のまま現存しているのだそうです。秋月城址は、福岡県の指定史跡です。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

階段を登ると、広大な敷地が広がっています。

自然が心地よい秋月城址。

春は桃色の桜、夏は生き生きとした緑、秋は赤々とした紅葉と、四季折々の変化を楽しめます。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

今回お邪魔した時期は1月上旬の冬真っ只中だったので、木々は寒々としていたものの、落ち葉の絨毯が見られました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<木々の隙間から見える秋月中学校>、『たびこふれ』より引用)

城址に入る階段を登った左手には校舎が見えました。この校舎は、秋月中学校の校舎です。今は、このお城の跡地に中学校が建てられています。

昔ながらのレトロな校舎で学校生活が送れるのは魅力的で良いなと、羨ましく思いました。

秋月城址

・住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月野鳥663
・駐車場:専用駐車場なし
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約10分

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

4. HELLS BELLS 伯爵館でお気に入りのアンティーク品を見つける(11:40~12:30)

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

城下町の風景に馴染むアンティークショップ「HELLS BELLS 伯爵館(へるずべるず はくしゃくかん)」。秋月城址から10分ほど歩いたところにあります。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<昭和レトロな雑貨が並ぶ棚>、『たびこふれ』より引用)

お店の中には、さまざまな場所から集められた骨董品が、あふれんばかりに並んでいます。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<店内奥の様子>、『たびこふれ』より引用)

時間が止まってしまったかのような店内には、様々なジャンルのものがたくさん置かれてあり、興味深いものばかり......。どれだけ時間があっても足りません。

ただ古いだけではない、しっかりとしたセンスを感じるラインナップ。仕入れのために、日本だけでなく海外にも出向いているそうで、最近ではヨーロッパに足を運んだそうです。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

単にお店に売りに来たものを買い取っているだけでは、こういった面白い陳列棚にはならないでしょうね。納得です。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<タバコの空き箱>、『たびこふれ』より引用)

こちらは「マッチの箱かな?」と思ったら、なんと元々はタバコの空き箱だそうです。今のタバコの箱とはサイズもデザイン性も全く違います。

レトロな雰囲気のデザインが、可愛い......!

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<各所から集められたジッポライター>、『たびこふれ』より引用)

その隣には多くのジッポライターが。ジッポライターは1933年発売以降、世界中で愛されているライターブランドです。その年代でしか製造されていない貴重なデザインや、素材のものもあるそう。

筆者はタバコやライターに詳しくありませんが、ジッポライターを収集したくなる気持ちもわかる気がしました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<レコード会社 ビクターのグッズであるニッパーくん>、『たびこふれ』より引用)

そんなぼくの目に留まったのは、ずらりと並んだこのワンちゃん。

こちらの置物は、古くから続くビクターというレコード会社のグッズです。ビクター会社のロゴにもなっているこのワンちゃんには、有名なエピソードがあります。

ワンちゃんの名前はニッパーくん。飼い主を失ったニッパーくんが、蓄音機から飼い主の声が流れた際に懐かしそうに聞き入ったそうです。それを見た飼い主の弟さんが心を打たれ、その光景を絵にしたのがビクターのロゴの元になっているんだとか。ぼくは、この話が好きなんです。

そして一番左から2番目のサイズのニッパーくん(3,500円)を購入。早速会社に飾っています。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

「HELLS BELLS 伯爵館」は、福岡やその周辺各地で蚤の市などのイベントにも数多く出店しているそうです。掘り出し物を見つけたい方や昭和レトロに興味がある方など、ぜひ覗いてみてくださいね。

HELLS BELLS 伯爵館

・住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月野鳥581
・営業時間:11:00~17:00(水曜日のみ16:00まで)
・電話番号:090-5730-7076
・駐車場:専用駐車場なし
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約5分

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

5. 梟の響キ 秋月 いろり蔵で食事(12:40~13:40)

ロマンを感じた後は「梟の響キ 秋月 いろり蔵(ふくろうのひびき あきづき いろりぐら)」へ。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

テレビやインスタグラムなどでもご紹介されていることが多く、観光客や地元の方にも人気のお店です。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

のびのび育てた鶏肉と秋月野菜にこだわった、いろり焼きのお店です。いろりで調理した食べ物を食べるのは初めてなので、楽しみ。

看板メニューのはかた地どりと古処鶏(こしょどり)は外せません。

今回は、はかた地どりの「もも塩焼き(1,500円)」、古処鶏の「ももムネ タレ焼き(1,500円)」、そして「うなぎの串焼き(800円)」を注文しました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

古処鶏であるももムネは、タレ焼きにしました。タレ焼きの場合は、2、3回ほどタレにつけ直して焼くそうです。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

タレにつけ直すと、より光沢感が出て美味しそう...!

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

古処鶏は柔らかくも確かな弾力があり、甘めなタレが肉の旨みと調和して最高。ランチだったので、ごはんと一緒にいただきましたが、お酒も進みそう。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

「はかた地どりのもも塩焼き」は、しっかりとした歯ごたえを感じる、ほどよい弾力。噛みしめると、はかた地どりの旨みがじゅわっと広がります。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

ごはんがどんどん進むのは、美味しい鶏のおかげだけではありません。ごはん自体が、ふっくらしていて甘みがあって、とってもおいしい。実はこのごはん、注文してから炊き始める「釜炊き炊きたて御飯(700円)」なんです。

提供までにおよそ20分かかるため、最初のオーダーで注文しましょう。

うなぎの串焼きにもお塩と山椒をつけていただきました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<うなぎの串焼き(800円)>、『たびこふれ』より引用)

一口食べると身がふわふわでほどけていきました。クセがなくあっさりとしていて、うなぎ本来の旨みを楽しめます。食べたもの全てにきめ細やかなこだわりが感じられて、とても美味しい贅沢ランチでした。

「梟の響キ 秋月 いろり蔵」の予約は、電話のみです。ぜひ秋月で、絶品のいろり焼きを味わってください!

梟の響キ 秋月 いろり蔵

・住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月679-6
・営業時間:11:30~18:00 なくなり次第終了(18:00以降は要予約で21:00まで営業)
・定休日:水曜日
・電話番号:0946-25-0020
・駐車場:専用駐車場なし
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約2分
・公式SNS:梟の響キ 秋月 いろり蔵

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

6. 筑前秋月和紙処で紙漉体験(13:50~14:50)

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

筑前秋月和紙処という和紙の工房で、昔から続く和紙造り伝統的手法、紙漉(かみすき)が体験できるということで、訪問しました!

紙漉とは、伝統的な和紙づくり工程の一部で、木の繊維を紙状に漉くことです。

和紙づくり職人の井上さんに快く出迎えてもらい、作業場の奥まで案内してもらいました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

職人さんが実際にお仕事をしている現場で体験ができるなんて。今でも、ここで和紙の伝統工法を守り続けていることを実感できました。

秋月の和紙は、江戸時代、お侍さんの髪を結う「元結(もとゆい)」としても使われていたそうです。今でこそ紙は「書く」「記録する」という用途が大半ですが、当時は様々な目的に使用されていたんですね。

そして、実際に紙漉体験(1,300円)をさせていただきました。器具が想像以上に重くてビックリ。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<取材班の女性も体験>、『たびこふれ』より引用)

「うぅ、重たい...!」

一緒に秋月へ行った女性のメンバーも、なんとか重さに耐えながら、作業を完了させました。井上さんがやると、軽々なんですけどね。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<井上さんの作業の様子>、『たびこふれ』より引用)

井上さんは「この工程は10年やっても、自分が目指す理想の状態にはならない」とおっしゃっていました。

それほど技術を習得するのに時間がかかる、繊細な作業なんですね。

最初の工程から和紙が完成するまで、なんとおよそ2週間もかかるそうです。完成した和紙は、送ってくださるとのこと。自分が漉いた紙が和紙になるのは楽しみです!

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

機械では出し得ない和紙の質感と上品な雰囲気に心をうたれ、今回、こちらの和紙(200円)を購入してみました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

墨や顔彩が、和紙には相性が良いと井上さんに教えていただいたので、取材班の女性メンバーに顔彩で絵を描いてみてもらいました。

本人もこれまでにないお絵描き体験に、とても感動している様子でした。これは新たなクリエイティブが始まりますね。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<栞や干支小物>、『たびこふれ』より引用)

店内には栞や干支小物などの雑貨が置いてあります。一つひとつが井上さんや井上さんの奥様の手書きで、心がこもった温かみのある品物に出会えました。

来店や体験の予約はインスタグラムのDMでも可能です。ぜひ秋月に行く際は、伝統のある紙漉体験をしに立ち寄ってみてください!

筑前秋月和紙処

・住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月424-2
・営業時間: 11:00~17:00
・定休日:不定休
・電話番号:0946-25-0517
・駐車場:専用駐車場有り(無料・3台)
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約8分
・公式SNS:Instagram、Facebook、YouTube

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

7. 秋月の目鏡橋を渡る(15:00~15:10)

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

「筑前秋月和紙処」から10分ほど歩いていると、石造りの橋が見えてきました。これが福岡県の指定有形文化財に定められている「目鏡橋」です。秋月で採れた花崗岩(かこうがん)が使用されています。

元々こちらの目鏡橋は「長崎橋」と呼ばれていました。当時、長崎警備を務めていた秋月藩は、長崎の観光名所である「眼鏡橋」の存在を知り、長崎の石工を雇い、石造りの橋を掛けたそうです。

石造秋月の目鏡橋

・住所:〒838-0001 福岡県朝倉市秋月400
・駐車場:専用駐車場なし
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約8分

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

8. 天然酵母パン 月の峠にふらっと寄り道(15:10~15:25)

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

目鏡橋を渡って、一度くだったあたりでカレーの美味しそうな香りがふわふわと漂ってきました。

その良い香りにつられて少し進むと、黄色の大きなのれんのパン屋「天然酵母パン 月の峠」が姿を見せました。

店内に入ってみると、たくさんのカレーパン(290円)が。良い香りの正体判明!

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

ぶっちぎり人気No.1だそうです。迷わず購入します。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

もっちもちの生地に、カレーがぎっしり詰まっていて、かなり美味しかったです。大人から子どもまで、みんなで美味しく食べられる味わいでした。カレーは、2日間かけてじっくり丁寧に調理されているそうです。

他にも、店内には他にも20種類以上のパンがずらりと並んでいます。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<ずらりと並ぶ20種類以上のパン>、『たびこふれ』より引用)

陳列されたパンの一つひとつが大きく、1個でお腹いっぱいになりそう。地元のお客さんに愛されている理由がわかります。

予約する場合は、前日の午前中までなので注意が必要です。ちょっと特別なパンとして、手土産やご自宅用におすすめしたい一品ですね。

天然酵母パン 月の峠

・住所:〒838-0001 福岡県朝倉市秋月380
・営業時間:平日12:00~17:30、 土日祝11:0~-17:00 ※売り切れ次第閉店
・定休日:年末年始、いちご収穫日(ジャム作りのいちご収穫)、不定休
・電話番号:0946-25-1115
・駐車場:専用駐車場有り(無料・35台分)
・アクセス:秋月の目鏡橋から徒歩2分/秋月公営駐車場から徒歩約8分
・公式サイト:天然酵母パン 月の峠
・公式SNS:月の峠

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

9. 廣久葛本舗でほっと一息(15:30~16:00)

最後は「月の峠」から徒歩約5分の距離にある、本格葛専門店の「廣久葛本舗」で休憩します。こちらでは完全天然の国産本葛を味わえます。

今回注文したのは「葛きり(税込1,300円)」。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

葛きりには、黒蜜と箸休めの高菜がついています。

葛きりは注文してから作られるそうで、いつでも新鮮な出来たてのものが味わえます。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

お箸ですくってみると、お箸が見えるほど透き通っていて綺麗...!

店員さんの話によると、葛きりは時間が経つと白く濁ってしまうそうです。そのような理由もあり「廣久葛本舗」では出来たてを提供しているとのこと。とても透明度の高い葛きりを楽しめます。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

黒蜜をつけて、早速いただきます。ぷるんとした食感と、もちもちした歯ごたえ。これはクセになりそう。そして、香りは濃厚なのにすっきりした味わいの黒蜜に感動。

「飲める黒蜜を作りたい」という、先代の想いから作られた、こだわりの逸品でした。沖縄県産の黒糖を時間をかけて煮詰め、何度も何度も灰汁をとることによって、このスッキリとした味わいを生み出しているそうです。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

お店はなんと築約270年。長い歴史を持つ家屋です。

明治6年には商家を襲う筑前竹槍一揆という農民一揆が発生。この家屋も、当時その被害に遭い、柱には当時のくわや刀の傷跡が生々しく残っています。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<筑前竹槍一揆時の斧や刀の傷跡 2か所>、『たびこふれ』より引用)

さらに、店主である10代目久助さんに「ここの裏は、映画『寅さん(男はつらいよ)』のロケ地だったんだよ」と教えていただきました。

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=<映画「男はつらいよ」の撮影があった「寅さん小道」>、『たびこふれ』より引用)

川のすぐ横に小道が伸びる感じと漆喰の壁が、昔ならではの風景で風情があります。老舗ならではのエピソードですね。

由緒正しき伝統を築き上げた「廣久葛本舗」で、ぜひ稀少な本葛を堪能してくださいね。

廣久葛本舗

・住所:〒838-0001 福岡県朝倉市秋月532
・営業時間:8:00-17:30
・定休日:なし
・電話番号:0946-25-0215
・FAX :0946-25-0888
・駐車場:専用駐車場有り(無料・20台分)
・アクセス:秋月公営駐車場から徒歩約6分
・公式サイト:廣久葛本舗

福岡・秋月観光の半日モデルコースを作ってみました!
(画像=『たびこふれ』より引用)

10. 魅力たっぷり秋月ロマンを堪能しよう

秋月の魅力は、実際に足を運んでみないと伝わらないことがたくさんあります。

現地に行って感じたことは、出会った全ての方々が、この古き良き秋月の町を大切にしているということでした。

それだけではなく、今も続くこの伝統を多くの人々に知ってもらいたいという思いで、誇りを持って働かれているということです。

ご紹介した各スポットもどれも素敵でしたが、歴史が深い秋月には他にも魅力的な場所がたっぷりです。今回紹介した秋月観光のモデルコースを参考にしつつ、興味のあるスポットを探して巡ってみてくださいね。

【文・写真 大塚たくま/提供元・たびこふれ

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