マンチェスター・ユナイテッド 写真:Getty Images

 マンチェスター・ユナイテッドのユースチーム(U-16)に、タイとベトナムの血を引く期待の若手2選手が所属している。プレミアリーグは東南アジアで絶大な人気を誇っており、タイとベトナムのファンは、自国にルーツを持つ未来のスター候補に今から注目している。

 栄光の「7番」の系譜を継ぐFWシルバ・メクセス(14歳)は、スピード豊かな左ウイング。その高速ドリブルは往年の名選手MFライアン・ギグスを彷彿とさせる。イギリス生まれのメクセスは、父親がザンビア系ウェールズ人、母親がタイ系イギリス人。そのため、4か国・地域の代表でプレーする資格を持つが、アンダー世代ではタイ代表を選択。今年4月開催のU17アジアカップ2025では、タイのキーマンとして活躍が期待される。

 一方、1歳年上のMFジャリア・シャア(15歳)は、パキスタン人の父親とベトナム人の母親を持ち、オーストラリアで生まれ、幼少期に家族でイギリスに移住。イギリス国籍を持っており、将来的にパキスタン、ベトナム、オーストラリア、イングランドの4か国の代表チームに招集される可能性がある。

 背番号「8番」でセントラルMFとしてプレーするシャアは、先日U18プレミアリーグで初スタメンを飾って一足早くU18デビュー。現在のチームは2007年と2008年生まれで構成されており、2009年生まれで今季出場したのはシャアのみということで、首脳陣からの期待の高さがうかがえる。

 ユナイテッドU-16でチームメイトのメクセスとシャアは、ピッチを離れても親しい友人同士だ。互いのインスタグラムをフォローしており、定期的に交流している。2人が今後も切磋琢磨して成長し、いずれトップチームに昇格することをタイとベトナムのファンは願っている。