石から信仰へ発展。神が宿る重岩

【私の好きな日本遺産】伝統と交流の歴史が残る石の島「小豆島」 〜現代に息づく石の風景もご紹介〜香川県
(画像=『たびこふれ』より 引用)

島の繁栄に欠かせない石が信仰に影響を与える点が興味深いです。その象徴が、小瀬石鑓神社のご神体である「重岩(かさねいわ)」でしょう。

麓から約20分歩くと、小さな祠が祀られた巨大な岩が現れます。不思議なことに落ちることなく絶妙にバランスを保っており、その姿はミステリアス。人が意図的に積み上げたのか、自然の力でそうなったのかは未だに謎に包まれています。

【私の好きな日本遺産】伝統と交流の歴史が残る石の島「小豆島」 〜現代に息づく石の風景もご紹介〜香川県
(画像=『たびこふれ』より 引用)

先ほどご紹介した天狗岩丁場の他に、小豆島には、大阪城の石垣に使われた石を切り出した場所が約20箇所ほど残っており、重ね岩のある小瀬の丁場もその一つだと伝わっています。

なぜこうなったか分からないからこそ、様々な可能性が考えられ、想像が膨らみますね!小豆島の美しい海や絶景パノラマを楽しめるという意味でもぜひ訪れてほしいスポットです。

重岩(かさねいわ)

  • 住所:香川県小豆郡土庄町小瀬
  • 電話番号:0879-62-7004(土庄町商工観光課)
  • 料金:無料
  • 公式サイト:重岩
【私の好きな日本遺産】伝統と交流の歴史が残る石の島「小豆島」 〜現代に息づく石の風景もご紹介〜香川県
(画像=『たびこふれ』より 引用)

小豆島の交流を石で表現。島中にみられる石の絵手紙

【私の好きな日本遺産】伝統と交流の歴史が残る石の島「小豆島」 〜現代に息づく石の風景もご紹介〜香川県
(画像=『たびこふれ』より 引用)

小豆島には、良質な花崗岩と全国から募集した絵手紙をコラボレーションさせた「石の絵手紙」が点在しています。これらの作品には、地元の石工職人の伝統技術と作家たちの想いが融合した、個性豊かな表現がなされています。

特徴的なのは、地元民や県外の人々が小豆島への思いを共に綴っている点です。例えば、土庄港の「灘のけんか祭り」を描いた絵手紙の読み手は、自分の地元の祭りと比較しながら、小豆島とのつながりを印象深く伝えています。鮮やかな絵と詩的な文章が心に響きますね。

【私の好きな日本遺産】伝統と交流の歴史が残る石の島「小豆島」 〜現代に息づく石の風景もご紹介〜香川県
(画像=『たびこふれ』より 引用)

小豆島には40以上の「石の絵手紙」が設置されており、その多くは土庄港から大部港をつなぐ北西部のエリアに集中しています。別名「小豆島 石の絵手紙ロード」と呼ばれている県道26号線沿いをぜひドライブしてみてください。

小豆島の至る所に設置されている「石の絵手紙」。それは、かつて日本全国と石材でつながり、船を介して様々な人が出入りした、日本遺産に認定されたこの島の「つながり」の歴史を、現代からフォーカスするものと言えるでしょう。

小豆島 石の絵手紙ロード

住所:住所:香川県小豆郡土庄町小海 県道26号線
公式サイト:小豆島 石の絵手紙ロード

【私の好きな日本遺産】伝統と交流の歴史が残る石の島「小豆島」 〜現代に息づく石の風景もご紹介〜香川県
(画像=『たびこふれ』より 引用)

文・写真・土庄雄平/提供元・たびこふれ

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