その後、ポイントを移動したが、無反応の時間が続く。風が相変わらず吹き続ける状況のなか、冷たい風を浴び辛抱の時間が流れる。ここで同ジグのウエートを180gに変更し様子を見た。
風がまだ吹き続けており、船も揺れるという状況から少しでもジグを暴れさせないようにジグを重くし、より丁寧に誘ってくることを意識した。
さらにこれまで船の真下にジグを落としてバーチカルで誘っていたが、船から少しジグをキャストしてジグの引く角度を変え、魚からの見え方も意識して探っていく。
同じ誘い方で反応がなければ、違うことをやってみることもアタリを取る近道だと思う。その後すぐに着底から10シャクリ目で止めを入れ、ジグに水中でのポーズを入れた瞬間、ドスンと重量感あるバイトが出た。
すぐにラインが引き出される。1匹目と明らかに引きが違う。デカい!トルクフルな引きを存分に味わい、魚との距離を徐々に縮めていく。
リーダーまでようやく巻き取ったところでもうひと暴れしたが、ラインテンションを緩めないように細心の注意を払って上がってきたのは、8kg超えの寒ブリだった。なかなか伊勢湾ではお目にかかれないサイズだけに、うれしさがこみ上げた。

ジグの特性を頭に入れて釣りを展開
今回使用したTGベイトの特性だが、ロッドを強めにシャクって海中で飛ばすジグではない。ジギングといえば、ロッドを上下に大きく振ってジグを飛ばして釣るイメージが強いが、このジグはその正反対だ。いかにロッドのシャクリ幅を一定に抑え、ジグを暴れさせずテーリングを起こさせず、きれいに水中でスイミングさせることがポイントとなる。
そういったことも頭に入れながら釣りを展開していくと、記憶に残る1匹と巡り会えると思う。目標は伊勢湾で10kgオーバーのブリ。近々また通って挑戦していきたい。
