旅行先で壮大な氷河を目の当たりにする機会があるかもしれません。

目の前に広がるその氷の世界は、実は毎年数千億トン単位で失われていると聞いたら驚くことでしょう。

最新の研究によると、地球上の氷河は毎年平均して2,700億トンの氷を失い、氷河の減少は過去10年間で約36%も加速しています。

この研究は、国際研究チーム「GlaMBIE(Glacier Mass Balance Intercomparison Exercise)」によって行われ、その結果は、2025年2月19日付の科学誌『Nature』に掲載されました。

目次

  • 世界中の氷河が消失している!?最新の調査で「衝撃的な結果」が判明!
  • 世界中の氷河が年間2700億トンが失われている!過去10年間で36%増

世界中の氷河が消失している!?最新の調査で「衝撃的な結果」が判明!

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2017年の画像。アラスカのチュガッチ山脈の氷河。氷河が溶けて湖や川に水が流れ込んでいる / Credit:Copernicus Sentinel data 2017_Melting glaciers increase loss of freshwater resources and rise global sea levels(2025, EurekAlert)

氷河は単なる「巨大な氷の塊」ではありません。

地球の気候システムにおいて極めて重要な役割を果たしています。

氷河は世界の淡水の大部分を蓄えており、アジアや南米などでは、氷河の融解水が飲料水や農業用水として利用されています。

しかし、温暖化が進むことで氷河の融解が加速し、海面上昇や水資源の減少、気候変動の加速といった深刻な影響が現れています。

これまでにも氷河の融解に関する研究は行われてきましたが、世界中の氷河がどの程度の速度で減少しているのかを正確に把握することは困難でした。

そこで、GlaMBIE研究チームは衛星データや地上観測を組み合わせ、氷河の質量変化を高精度で分析する方法を開発しました。