小さい、遅い、でも魅力的! イタリア人は生活を輝かせる天才だ

 新型トポリーノは、都市型モビリティの2シーター小型BEVである。車名のトポリーノ(Topolino)は、1936年に登場し、55年まで生産された初代フィアットの愛称に由来。イタリア語でハツカネズミを意味する。

 最新トポリーノの魅力は、乗ってみたいと感じさせると同時に、街をキュートに彩るスタイリングにある。デザインは2代目500(ヌオーバ・チンクエチェント)から着想を得ており、愛くるしさと懐かしさがミックスしたチャーミングな仕上がり。日本の原付自動車に相当する欧州の「ライト・クアドリサイクル」という超小型車規格に適合し、ボディサイズは2525×1530×1400mmとコンパクト。モーター出力は6kW(8.2ps)と控えめ、最高速は45㎞/h、航続距離は75㎞にすぎない。最小回転半径は3.6mと小回り性抜群。ミニマムサイズだから駐車は容易で、BEVゆえに環境負荷は最小限。日本でもご近所乗りなら、これで十分という人も多いのではないか。このトポリーノ、イタリアでは14歳から原付2輪免許で運転できるという。

【素晴らしき哉、イタリアン!】街のコミューター「フィアット・トポリーノ」は、イタリアでは14歳から乗れるんだって!?
(画像=『CAR and DRIVER』より)
【素晴らしき哉、イタリアン!】街のコミューター「フィアット・トポリーノ」は、イタリアでは14歳から乗れるんだって!?
(画像=『CAR and DRIVER』より)

 ラインアップはクローズドボディ&ガラスルーフの標準仕様と、スライドドアを省いてロープを張ったキャンバストップのドルチェヴィータ(甘い生活の意味)の2タイプ。室内もエクステリア同様に洒落ており、インパネはファブリックのテクスチャーが印象的なトレイ形状。メーターはシンプルな液晶タイプだ。ミニマムモデルだから、当然エアコンは未装備。でも専用の扇風機が用意されるので安心。またリアにはラックが設定されトランクを括り付けられるように工夫されている。トランクを背負ったスタイルは、またまた愛らしい。

 充電は普通充電に対応。イタリアの一般家庭用220V(2.3kW)電源を使い約4時間で満充電になるという。充電コードは自動巻き取り式でドア開口部にビルトインされている。

【素晴らしき哉、イタリアン!】街のコミューター「フィアット・トポリーノ」は、イタリアでは14歳から乗れるんだって!?
(画像=『CAR and DRIVER』より)
【素晴らしき哉、イタリアン!】街のコミューター「フィアット・トポリーノ」は、イタリアでは14歳から乗れるんだって!?
(画像=『CAR and DRIVER』より)

 トポリーノは、パーソナルモデルとしてだけでなく環境に配慮したシェアカーとしても高い適性を備えたエポックモデル。観光用の気軽な足としても魅力的だ。このクルマでのんびり、ゆっくり街を散策するのは、最高に楽しいに違いない。素晴らしい体験を約束する愛らしいツールである。イタリア人は、普段の生活を輝かせる天才だ。

【素晴らしき哉、イタリアン!】街のコミューター「フィアット・トポリーノ」は、イタリアでは14歳から乗れるんだって!?
(画像=『CAR and DRIVER』より)
【素晴らしき哉、イタリアン!】街のコミューター「フィアット・トポリーノ」は、イタリアでは14歳から乗れるんだって!?
(画像=『CAR and DRIVER』より)

提供元・CAR and DRIVER

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