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2024/25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)東地区リーグステージは、2月19日をもって全日程が終了。山東泰山(中国1部)の途中撤退により、ヴィッセル神戸など一部クラブの順位が変動するとみられるが、同クラブの獲得賞金や、山東戦での乱闘騒ぎによる罰金処分を巡り不満が湧き起っている。
山東は19日に敵地で蔚山HD(韓国1部)と対戦する予定だったが、これを棄権。大会規則第5条6項では「競技開始後に競技から撤退する参加クラブは、そのすべての試合がキャンセルされ、無効とみなされる」と定められているが、アジアサッカー連盟(AFC)公式サイトでは、20日10時時点で山東が関わる全試合の結果を無効にした順位表が掲載されている。
AFCが大会規則第5条6項に従って最終順位を決めた場合、山東戦で勝利していた神戸、川崎、引き分けていた横浜FMの勝ち点が減少。神戸は勝ち点16の3位で終えていたが、山東戦の結果が無効となれば、5位に転落。ラウンド16での対戦相手がブリーラム・ユナイテッド(タイ1部)から光州FC(韓国1部)にかわるほか、1stレグ、2ndレグのホーム、アウェイの開催が前後する。
神戸の順位変動の可能性を巡り、突如大会を棄権した山東やAFCへの批判が相次いでいるが、大会規則第5条6項に従う場合、神戸は山東戦での勝利ボーナス10万ドル(約1550万円)を失う見込みだ。
一方、2024年10月2日にノエビアスタジアム神戸で開催された神戸対山東では、選手やスタッフ等による乱闘騒ぎが発生。AFCは神戸に1万ドル(約155万円)、山東に5万6000ドル(約880万円)の罰金処分を下しており、AFCの規定では「試合開催日から30日以内の支払い」が義務付けられている。
ただ山東戦が無効となる可能性があるだけに、日本国内からは神戸に対する罰金処分の取り消しを求める声が噴出。「賞金が減額されて、罰金処分だけ残るのはおかしい」など、AFCに批判の矛先が向けられている。