建物の内部は、住宅エリア、商業施設、オフィス、教育機関、医療機関などが統合されたレイヤー構造となっており、住民は徒歩5分圏内で生活に必要な全てのサービスを受けられるようになっています。

都市全体は完全に再生可能エネルギーで運営され、移動手段は自動運転の電動モビリティが中心となる予定なのだとか。

これにより、交通渋滞を解消し、都市全体の二酸化炭素排出量をゼロにすることを目指しています。

しかし、この壮大な計画を実現するためには、多くの技術的・経済的課題を克服しなければなりません。

「果たして本当に実現するのだろうか」と感じる人も少なくありません。

それでも最近、「THE LINE」の進捗が報告されました。

街を天空に向かって伸ばした「垂直都市 THE LINE」

「THE LINE」の第一段階「Hidden Marina」の建設が開始

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「THE LINE」の第一段階「Hidden Marina」/ Credit:NEOM

2024年時点で、「THE LINE」の第一段階の建設が開始されており、すでに14万人以上の労働者がこのプロジェクトに関わっています。

「THE LINE」の第一段階は「Hidden Marina」と名付けられています。

このモジュール型都市は、全長2.5km、高さ500mという超高層建築で、住宅やホテル、商業施設、学校、警察署などが組み込まれる予定です。

外観は鏡面仕上げとなっており、周囲に溶け込みます。

このHidden Marinaは2030年までには完成する予定であり、その最上階には、近未来的な巨大スタジアムが建設されるそうです。

関係者たちは、ここで2034年のFIFAワールドカップを開催することを目標にしています。

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最上階の近未来的なスタジアム / Credit:NEOM

ちなみに、このプロジェクトには1400億ドル以上が投資されており、長期的に採算が取れるかどうかが問われています。