こんにちは！たびこふれライターの中尾です。
屋久島には大きく分けて3つの登山（ハイキング）エリアがあります。縄文杉登山、白谷雲水峡ハイキング（登山）、そしてヤクスギランドハイキング（登山）です。白谷雲水峡とヤクスギランドはコースによっては初級者でもハイキングを楽しむことができるので人気の観光地です。しかし、2024年8月、屋久島に被害をもたらした台風の影響で白谷雲水峡は登山コースのみになってしまいました（2025年1月も継続中）。比較的、被害が少なかったヤクスギランドはこれまで通り初級者でも楽しめるハイキングコースが健在です。初級者から中級者までのハイキングコースが5コース。時間にして30分コースから老若男女が楽しむことができます。迫力あるヤクスギを見にヤクスギランドへ行ってみましょう！
ヤクスギランド
概要
安房（あぼう）から約16km（車で約30分）、標高1,000～1,300mに広がる自然休養林です。面積は270haの広大な森に５つのコースを設定し、興味や体力に合わせてお好みのコースを楽しむことができます。その名の通り屋久杉を鑑賞する島内随一の森で、昭和49年3月に白谷地区の白谷雲水峡とともに自然休養林に指定されたものです。仏陀杉・母子杉・小田杉・釈迦杉といった巨木や双子杉・くぐり杉・ひげ長老などユニークな名をもつヤクスギを数多くご覧になれます。ヤクスギランドは、ヤクスギの豊かな自然を身近に感じるとともに、森と人の歴史、森の循環のしみくをを理解することができるすばらしい森です。＜ヤクスギランドパンフレットより引用＞
森林環境整備推進協力金
高校生以上（個人）：1人500円
※白谷雲水峡で受けたやくすぎの200円割引券を提出すると200円引きとなります。
※15名以上の場合は団体割引あり。
アクセス
路線バス：安房の合庁前から紀元杉行きのバスが1日午前と午後の2往復出ています。
※詳細は『屋久島観光協会の島内交通』にてご確認ください。
タクシー：島内のタクシーは基本、流しのタクシーはありません。空港や港から乗車するか、電話で予約しましょう。
※復路は路線バスにするのか、タクシーにするのか決めておきましょう。
レンタカー：正直、レンタカーが一番便利です。しかし、冬期は道路が凍結することもあるので運転には十分気をつけましょう。
5つのコース
- ①ふれあいの径：30分コース 約0.8km 初級者向け
- ②いにしえの森：50分コース 約1.2km 初級者向け
- ③つつじ河原：80分コース 約2.0km 初級者向け
- ④やくすぎの森：150分コース 約3.0km 中級者向け
- ⑤天文の森：210分コース 約4.4km 中級者向け
※①②は木道・石張歩道などが整備されています。③④⑤は登山道になりますので、それなりの装備が必要です。
※誰でも気軽に行けるのは①ふれあいの径30分コースと②いにしえの森50分コースの2コースです。
トイレ
5つのコース全て山中に公衆トイレがありません。『入口管理棟』前の『森泉（しんせん）』にあるトイレを事前に必ず利用してください。携帯トイレブースが設置されていますが、携帯トイレを必ず持参してください。入口管理棟に携帯トイレ回収ボックスが設置されています。
売店
5つのコース全て山内に売店がありません。飲料水など必要な物を必ず事前に用意してください。『入口管理棟』前の『森泉（しんせん）』に飲料水が販売されています。なお、食物類は販売していません。
ゴミ
5つのコース全て山内にゴミ箱がありません。ゴミは必ず持ち帰りをお願いします。
ハイキング時の注意事項
- 木道から外れないようにしましょう。
- 苔や樹木の根を踏んだり、ヤクスギの空洞に立ち入らないようにして、鑑賞しましょう。
- 屋久島自然休養林では、森林の自然な状態をできるだけ保持するよう整備しておりますので、滑落、転倒、枯れ枝の落下などの危険があります。頭上や足下には十分注意して散策してください。
- 携帯電話を使用しながらの歩行はたいへん危険ですのでご遠慮ください。
- 各コースの所要時間は大人が一人で歩く場合のおおよその目安です。時間に余裕をもってゆっくり散策しましょう。
- 山中は日没が早くなります（冬場は特に早い）ので、早めの出発に心掛けましょう。
屋久島の情報収集
- 屋久島レクリエーションの森 保護管理保護管理協議会公式サイト
- 屋久島町公式サイト
- 屋久島観光協会公式サイト
『やくすぎの森：150分コース』をハイキング
『やくすぎの森：150分コース』 約3.0km 標高差372m 中級者向けハイキング 実際に歩いた時間は1時間56分でした。
案内図：①【入口】～②～③～④～⑦～⑪～⑭～⑮～⑯～⑰～⑫～⑬～⑩～⑨～⑤～⑥【出口】
※入口と出口は異なります。また園内は一方通行となり、時計の反対回りに進みます。
ヤクスギランドをハイキングしてみての感想
先に感想から申し上げますと、150分の『やくすぎの森コース』を選択しましたが、登山道は整備されていて特に危険な箇所はありませんでした。気をつけないといけないところはしっかりと補修されています。入口でもらえるパンフレットの案内図に記載された地点番号と案内看板を確認すれば道に迷うこともありません。とはいえ、『やくすぎの森コース』を選択している人は少ないので途中あまり人と出会わず寂しいかもしれません。（一方通行なので人とすれ違うこともありませんので余計に寂しい...）ポイントごとに案内板もあり、ヤクスギに関する知識も得ることができます。時間に余裕があれば『天文の森：210分コース』も良いと聞きましたのでぜひ行ってみてはいかがでしょうか。その代わり、登山装備はしっかりと準備しましょう。
それでは『やくすぎの森：150分コース』に出発！
『森泉（しんせん）』は木のぬくもりを大切にした自然にやさしい建物です。1階の売店では、屋久杉工芸品などを販売しています（ただし、食物類は販売していません）。2階はゆっくりくつろげるスペースです。バルコニーからは太忠岳と豊かな森の大パノラマを楽しむことができます。なお、トイレは1階にあります。
【13:02発】1地点『入口管理棟』で森林環境整備推進協力金を払い入場します。まずは『ときめきの径』を進みます。
【13:02】『くぐり栂』です。
【13:05】『林泉橋（りんせんばし）』を渡ります。
【13:07】『切株更新』です。
【13:08】『土埋木（どまいぼく）』です。
【13:08】2地点『千年杉』に行く場合は右へ進み、行かない場合は左へ進みます。
【13:10】『千年杉』です。
【13:12】3地点『千年杉』からの合流点です。
【13:13】4地点『ふれあいの径：30分コース』との分岐点です。
【13:17】7地点『いにしえの森：50分コース』との分岐点です。このあたりまでは整備された道です。この先は登山道になります。
【13:18】『荒川橋』です。
登山道になりました。整備されているので特に危険な箇所はありません。
このような倒木もありますので、気をつけましょう。
【13:22】11地点『つつじ河原：80分コース』との分岐点です。
各所に案内板が出ていますので迷うことはありません。
【13:45】14地点『ひげ長老』です。
このような階段もありますので、気をつけましょう。
【13:47】携帯トイレブースです。
【13:49】『蛇紋杉（じゃもんすぎ）』【倒木】です。
【13:49】15地点『やくすぎの森：150分コース』の折り返し地点です。右に進むと『天文の森：210分コース』を経て『太忠岳（標高1,497ｍ）』への登山コースになります。道迷いに注意の看板が立っていました。
折り返し地点は標高1,108m地点で休憩スペースがあります。
【14:06】16地点『天柱橋（てんちゅうばし）』です。
渓流を渡ります。
【14:14】『天柱杉（てんちゅうすぎ）』です。胸高周囲8.2m・樹高33.8m・推定樹齢1500年。
【14:16】『母子杉（ははこすぎ）』です。母：胸高周囲9.0m・樹高31.1m・推定樹齢2600年。子：胸高周囲6.3m・樹高29.5m・推定樹齢2600年。
【14:19】『三根杉（みつねすぎ）』です。胸高周囲8.8m・樹高26.1m・推定樹齢1100年。
【14:19】17地点『花之江河（はなのえごう）』への分岐点です。
【14:28 】12地点『つつじ河原：80分コース』との合流点です。『つつじ河原：80分コース』は11地点から12地点に進みます。
【14:32】『沢津橋（さわつばし）』です。吊り橋です。
『荒川』を渡ります。水の色がエメラルドグリーンです。
【14:39】13地点です。7地点から13地点へ移動することも可能です。
【14:44】10地点『仏陀杉（ぶっだすぎ）』です。胸高周囲8.0m・樹高21.5m・推定樹齢1800年。この杉は弱っているという理由で、柵が設置されていました。
【14:48】9地点です。『いにしえの森：50分コース』との合流点です。『いにしえの森：50分コース』は7地点から8地点を経由して9地点に進みます。
【14:50】5地点です。『ふれあいの径：30分コース』との合流点です。『ふれあいの径：30分コース』は4地点から5地点に進みます。
【14:51】『双子杉（ふたごすぎ）』です。
【14:53】『くぐり杉』をくぐります。
【14:55】『清涼橋（せいりょうばし）』を渡ります。吊り橋になっています。
『清涼橋』から上流を見ると土石流が流れた痕跡が残っていました。
【14:58着】6地点の出口に到着しました。13:02に出発しましたので、1時間56分かかりました。『やくすぎの森コース』は150分コースなのでかなり速いペースで歩いたことになります。
紀元杉へ行ってみよう！
『ヤクスギランド』から車で25分、さらに山奥に入ったところに紀元杉があります。
階段を下ります。
胸高周囲8.1m・樹高19.5m・推定樹齢3000年。
僕の大きさと比べてみてください（笑）！
文・写真・中尾勝／提供元・たびこふれ
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