ピレネー山脈と美しい海岸線に囲まれたスペイン屈指の美食都市「サンセバスチャン」。そんな魅力あふれる都市でどこを訪れるべきか迷っていませんか?

本記事では、ラ・コンチャ海岸や旧市街、サンセバスチャン大聖堂など、サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選をご紹介します。地元の人も通うバルを含め、実際に現地スポットを訪れた筆者の感想も含めてお伝えします。この記事を読めば、サンセバスチャンの魅力を存分に味わえるようになりますよ!

目次

  1. 1. サンセバスチャン観光のポイントは?
  2. 2. 「ラ・コンチャ海岸」の美しい景色
  3. 3. 海に浮かぶ小さな島「サンタ・クララ島」
  4. 4. 世界的建築家の作品「クルサール国際会議場」
  5. 5. 「モンテ・イゲルド」からの眺めと遊園地
  6. 6. 「サンセバスチャン旧市街」でのバル巡り
  7. 7. バルを訪れる際に知っておくべきこと
  8. 8. 歴史ある「サン・マルティン市場」
  9. 9. 荘厳な「サンセバスチャン大聖堂」
  10. 10. 庭園が魅力的な「ミラマール宮殿」
  11. 11. 【まとめ】サンセバスチャンで観光を楽しもう!

1. サンセバスチャン観光のポイントは?

サンセバスチャンはヨーロッパでも屈指のリゾート地として知られ、穏やかなラ・コンチャ湾が印象的です。海岸は隣国フランスの影響を受け、美しく整備されています。その洗練された雰囲気を感じながらのんびりくつろぎましょう!

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

また、ミシュラン星付きのレストランが多く、ピンチョス(小皿料理)文化が盛んなことでも有名。そんな美食の街で活気ある旧市街を散策しながら、バル巡りをしてみてはいかがでしょうか。

サンセバスチャンは街全体がコンパクトなので、市内の主要スポットは徒歩で行けます。特に旧市街は車両の交通が制限されているため、散策しやすかったです。

スペインの中でも治安がよく、1人で歩いていても大丈夫です。私が行ったときも日本人の女性が1人で歩いているのを見かけました。

2. 「ラ・コンチャ海岸」の美しい景色

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

サンセバスチャンに行ったら、「ラ・コンチャ海岸(La Concha Beach)」は見逃せません。美しい砂浜であることはもちろん、ウルグル山(Monte Urgull)とイゲルド山(Monte Igueldo)に囲まれ、緑豊かな丘と海岸線が織りなす美しい景観を楽しめます。

おすすめの楽しみ方は、旧市街で美食を楽しみ、そこからイゲルド山に向かって海岸沿いを歩いていくことです。海のそよ風にあたりながら風光明媚な景色を体験できるとともに、この後ご紹介する「サンタ・クララ島」や「ミラマール宮殿」も途中で訪れることができます。

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

海岸沿いにはカフェやベンチもあるので、疲れたら休憩しながらラ・コンチャ海岸を楽しめます。

イゲルド山まで行ったらケーブルカーで山頂に上がり、ラ・コンチャ湾の絶景を堪能しましょう! イゲルド山から旧市街に戻るころには、だいぶ時間も経っているはず。時間帯によって変わりゆくラ・コンチャ海岸の様子も必見です!

3. 海に浮かぶ小さな島「サンタ・クララ島」

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

サンタ・クララ島(Isla de Santa Clara) は、ラ・コンチャ湾内に浮かぶ小さな島です。島に渡る定期船は6月~9月までしか運航していません。しかし、その時期にサンセバスチャンに行けない方もいるはず。そんな方でもサンタ・クララ島を楽しむ方法を2つご紹介します。

1つ目はラ・コンチャ海岸を歩きながら、サンタ・クララ島を眺めることです。島に上陸するのとは異なり、海や周りと一体になった景色を楽しめます。

2つ目は旧市街からモンテ・ウルグルを登り、上からサンタ・クララ島を眺めることです。ラ・コンチャ海岸から見ると、自分の目線と同じ高さになります。一方、モンテ・ウルグルの丘から見る景色は上空から見るように見下ろすので、迫力がありますよ!

イゲルド山の山頂から眺めることもできます。しかしモンテ・ウルグルの丘から見る方が、サンタ・クララ島を近くで感じられるのでおすすめです。またイゲルド山と違って観光客もまばら。ベンチも用意されていて、景色を見ながらゆっくりくつろげますよ。

4. 世界的建築家の作品「クルサール国際会議場」

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

サン・セバスティアン市を象徴する現代的な建築物が、クルサール国際会議場(Kursaal Congress Centre and Auditorium)です。スペインを代表する建築家で、プリツカー賞も受賞したラファエル・モネオが設計し、サン・セバスティアン国際映画祭の主要会場にもなっています。

2つのガラス張りの建物が印象的で、「海の岩」をイメージして設計されました。夜になるとライトアップされ、プロジェクションマッピングも投影されるため、非常に綺麗です。

ラ・コンチャ海岸や旧市街など主要エリアとは別の場所にあるため、あまり取り上げられません。しかしウルメア川(Río Urumea)の河口近くにそびえ立ち、海岸とともに景観を楽しめます。

  • 住所:Zurriola Hiribidea, 1 20002 Donostia - San Sebastián.

5. 「モンテ・イゲルド」からの眺めと遊園地

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

ラ・コンチャ湾の西側に位置する丘「モンテ・イゲルド(Monte Igueldo)」 からの眺めは絶景です! ケーブルカーで頂上に登ると、ラ・コンチャ湾やサンタ・クララ島、モンテ・ウルグル、ビスケー湾を一望できます。

頂上には展望台のような広いスペースがあるので、そこで絶景をバックに写真を撮りましょう! 忘れられない思い出になること間違いなしです。

夕方から夜にかけて市内がライトアップされ、オレンジ色の光と海岸のコントラストは特に美しいです。この時間帯を狙って山頂に行くのもよいと思います。

景色のほかに山頂にある遊園地もモンテ・イゲルドの見どころです。1912年に開業し、ヨーロッパでも非常に古い遊園地として知られています。昔ながらの乗り物が多く、懐かしさを感じました。子どもから大人まで楽しめ、中でも水の上を滑るローラーコースターは大人気です。

そんな観光名所・モンテ・イゲルドを訪れる際は時間に余裕をもってください。というのもケーブルカーは1機しかなく、1回に乗れる人数が限られます。特に夜景の見える時間帯は観光客が殺到し、帰りのケーブルカーを待つ人で行列。私は30分くらい待ちました。その後の予定を考えながら、絶景を満喫してくださいね!

  • 住所:Plaza del Funicular, 4 20008 - San Sebastián

6. 「サンセバスチャン旧市街」でのバル巡り

美食の街・サンセバスチャンに行ったらバル巡りは欠かせません。今回はバルが集まる旧市街で、地元の人も通うおすすめのバル3店舗と、バルを訪れる際に知っておくべきことをご紹介します

BORDA BERRI

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

「BORDA BERRI(ボルダ・ベリ)」は開店から閉店までお客さんが絶えない人気バルです。バルでは珍しくカウンターにピンチョスがまったく並んでいません。スペイン語で書かれたボードもしくはQRコードから英語のメニューを確認します。

私が注文したのは、おすすめのピンチョン3種類「イディアサバルチーズのプンタレットパスタリゾット」「牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」「豚スペアリブのケバブ」

3種類の中でも絶対に食べてほしいのがリゾットです。バスク地方原産の羊乳チーズ「イディアサバル」が生み出す上品な甘みとスモーキーさを存分に味わえます。リゾットなのに米ではなくパスタを使うのも珍しいです。

ホロホロと崩れていくほど柔らかい「牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」、グッと弾力感の強い「豚スペアリブのケバブ」と、同じ肉料理ながら対照的な食感を感じました。赤ワインのコクやスパイスの風味が強く出ているため、お酒との相性も抜群です。

人気店のためゆっくり楽しみたいなら開店直後に行くのがおすすめですよ!

  • 住所:Fermin Calbeton Kalea, 12, 20003 Donostia, Gipuzkoa, Spain

Casa Vergara

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

「Casa Vergara(カサ・ベルガラ)」は、創業70年以上の老舗バルです。旧市街の観光名所「サンタ・マリア・デル・コロ教会」のすぐそばにあります。

このバルはウニのグラタンやイクラ、タラの塩漬けなど魚介類が有名です。サンセバスチャンは海岸に面していることから新鮮な魚介類が食べられます。海外旅行に行くと、どうしても魚不足に悩む方も多いはず。そんな方の救世主とも言えるバルです。

新鮮なウニはトロトロでまるで飲み物のように吸い込まれていきました。ほかのピンチョスより値段が高めなのは確かです。しかし旧市街のバルでもあまり見かけないウニは、ぜひとも食べたいところ。

あまり注目されませんが、バスク名物・タラの塩漬けも見逃せません。肉厚でプリプリとした身が重なりバケットの上に乗っています。白身魚でさっぱり食べやすいながらも、しっかり食べ応えもあるピンチョスです。

バル内にはテーブルと椅子も用意されているので、小さい子ども連れの家族や観光で疲れて座って食事したい方にも最適ですよ。

  • 住所:Kale Nagusia 21, Donostia-San Sebastián, Spain, 20003

La Viña

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

言わずと知れたバスクのチーズケーキ発祥のお店が「La Viña(ラ・ヴィーニャ)」です。どんな料理でも元祖の味を体験して損はありません。観光客が多いのはもちろんですが、地元の常連と思しき人が店員さんと楽しそうに談笑したり挨拶を交わしたりしている姿を見かけます。地元に根付いたお店の証拠ですね。

2切れほどのチーズケーキが一皿に乗って提供されます。提供する直前にホールケーキから切り分けてくれるので、新鮮そのものです。一口食べると、上品な甘みと口溶けに思わず笑顔がこぼれます。今や日本でもメジャーとなったデザートですが、その味・食感は桁違いです。ホールで買っていきたいほどでした。

また興味深かったのが、タッパーにケーキを入れテイクアウトし、食べながら旧市街を観光している人たちの姿です。はしごが当たり前のバルでデザートを間に挟みながら次のバル探しをしている様子でした。「La Viña」がある通りは旧市街でもおいしいバルが特に集まっているエリアなので、このような食べ歩きにもってこいですね。

  • 住所:C/ 31 de agosto. PARTE VIEJA, Donostia-San Sebastián, Spain

7. バルを訪れる際に知っておくべきこと

ご紹介したバルを見て今すぐ食べに行きたいと思った方も多いのではないでしょうか。魅力的なバルで美食を堪能するために、知っておくべきことを3つご紹介します。

1つ目:ピンチョスやドリンクの注文方法が特殊

バルは、レストランのようにテーブルに案内されたり、列に並んで待つ形式ではないのが大半。ピンチョスが並ぶカウンターの後ろにいる店員さんに注文しに行かないといけません。

ほかのお客さんが次々と入ってきて注文していくので、遠慮して待っていると永遠に注文できないということも。多少強引でも注文を伝えにいきましょう。私も最初は戸惑いました。しかし何軒もバルをはしごしていると慣れてくるので心配しないでくださいね!

またピンチョスはカウンターに並んでいるもの以外にもたくさんあります。どれを食べようか迷ったら店員さんにおすすめを尋ねて注文しましょう! バルにはそれぞれ名物のピンチョスがあるので、それを教えてくれますよ。

ピンチョスとともにドリンクも注文します。アルコールが飲める方は、シードルや白ワイン・チャコリがおすすめです。大抵、ピンチョスとドリンクを注文したら、その場で会計をします。基本クレジットカードが使えるので、現金がなくても心配いりません。

2つ目:立食が基本

バルは立食が基本です。テーブル席があるバルもあります。しかし、その席は予約席だったり、バルが兼ねているレストランのお客さん向けだったりします。そのため、カウンターの前やバル内外で立食が普通です。特にカウンターの前はピンチョスがずらりと並んでいたり、店員さんのスピード感あふれる接客の雰囲気を体験できるのでおすすめです。「本場に来たな!」と感じさせてくれます。

3つ目:手荷物に注意z

バルは人が多く狭いため、リュックなどは移動しづらく邪魔になります。できる限り身軽な格好で行きましょう。また、食事中や注文を待つ間など自分の手荷物から目を離さないでください。サンセバスチャンの治安はよい方ですが、日本とは違います。スリなどの被害に遭わないために、最低限の注意を怠らないようしましょう。

8. 歴史ある「サン・マルティン市場」

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

1884年にオープンした歴史のある「サン・マルティン市場(Mercado de San Martín) 」。新鮮な魚介類、肉類、野菜、果物、乳製品、パンなど、地元の農家や漁師が提供する食材が並んでいます。買い物をしなくてもサンセバスチャン市民の日常生活を垣間見ることができるので、足を運んでみてください。

売られている食材は基本調理が必要ですが、一部の惣菜やパンなど買ってすぐ食べられます。市場内にテーブル席があり、朝早くから空いていますので、早起きして市場の散策がてら朝食をとってみてはいかがでしょうか。市場で食べるご飯はレストランやバルで食べるのとは違った良さがありますよ。

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

市場が入った建物の1階にはカフェやピンチョスバーもあります。市場が「サンセバスチャン大聖堂」など観光名所の近くにあるので、街散策の途中で立ち寄るのもよいでしょう。地下1階には大型のスーパーも併設されているので、飲み物やちょっとしたものを買うのにも便利です。地元の人たちの生活を肌で感じてみてください!

  • 住所:Urbieta 9 20006 Donostia-San Sebastián

9. 荘厳な「サンセバスチャン大聖堂」

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

サンセバスチャン大聖堂(Catedral del Buen Pastor de San Sebastián) は、壮大なネオゴシック様式のカトリック教会です。
高さ75メートルを誇る尖塔は圧巻で、カメラに収まり切らないほど。サン・セバスティアン市内で最も高い建築物の1つであり、市内の至る所からその荘厳な建築美が見られます。

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

早朝や夜など日が沈み周りが静まり返ったとき、大聖堂は昼間とは違う重厚感と趣を見せていました。この時間帯は観光客も少なく落ち着いているのでおすすめです。

  • 住所:Good Shepherd sq. 12. 20006. San Sebastian (Gipuzkoa)

10. 庭園が魅力的な「ミラマール宮殿」

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

美しい庭園と建築様式が魅力のミラマール宮殿(Palacio de Miramar)。英国の建築様式で、スペイン王室の夏の避暑地として造られました。

宮殿内部は通常一般公開されていません。しかし庭園は無料で一般開放されており、赤レンガを使った特徴的なデザインの外観や庭園を楽しめます。

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

庭園の芝生や花壇、遊歩道は美しく整備されており、散策に最適な場所です。私が訪れた際も高齢の夫婦や家族連れがのんびり庭園の景観を楽しんでいました。ラ・コンチャ海岸の賑わいとは異なり、穏やかな雰囲気が漂う庭園はまさに憩いの場です。

庭園はラ・コンチャ海岸を見下ろす絶好のロケーションにあります。ゆっくりとした時間の流れを肌で感じながら、海岸の景色を楽しんだり、波の音に耳を傾けたりしてみてはいかがでしょうか。

  • 住所:Paseo de Miraconcha 48 20007 Donostia / San Sebastián

11. 【まとめ】サンセバスチャンで観光を楽しもう!

【スペイン】サンセバスチャンのおすすめ観光スポット8選
(画像=『たびこふれ』より 引用)

スペイン有数の美食の街「サンセバスチャン」のおすすめ観光スポット8選をご紹介してきました。

旧市街でのバル巡りはもちろんのこと、ラ・コンチャ海岸・サンタ・クララ島や「モンテ・イゲルド」からの眺め、世界的に有名な建築物、癒しの庭園、圧巻の大聖堂、市場など、サンセバスチャンが魅力の詰まった街であることを感じていただけたと思います。

美食を堪能しながら魅力あふれるサンセバスチャン観光を楽しんでください。

文・写真・おぐグルメ/提供元・たびこふれ

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