今冬、特に中盤に複数の即戦力を加え開幕を迎えた浦和レッズ。なかでも補強の目玉となったのが、昨季まで柏レイソルで絶対的チームの要であったMFマテウス・サヴィオだ。2019シーズンの柏加入から、チームにとって欠かせない選手として存在感を発揮し昨季は38試合すべてに出場して9ゴール7アシストをマーク。一歩間違えればJ2降格もあり得たチームで別格の活躍を披露していた。
そして今季、柏を離れ浦和で迎えた開幕戦では早速スタメンとしてピッチに登場。昨季の王者ヴィッセル神戸を相手に新天地でのプレーが注目されるなか、期待通りの活躍を見せていた。圧巻の推進力を披露したかと思えば、アウトサイドのパスでチャンスメイク。フリーキックの場面ではキックの質の高さも見せるなど随所で卓越した技術を見せつけた。残念ながら勝利こそ得られなかったが、早くも調子の良さが窺えるプレーでますます期待を高めたファンやサポーターも多くいることだろう。次節はチームに今季初の勝利をもたらすことができるか注目だ。
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小畑裕馬(アビスパ福岡)
昨季まで5シーズンにわたってチームを率いた長谷部茂利監督が退任し、新たに金明輝監督を迎えてスタートを切った今季のアビスパ福岡。開幕節の柏レイソル戦では、東京ヴェルディからこの冬加わったMF見木友哉やサンフレッチェ広島から期限付きで3年ぶりに帰ってきたDF志知孝明がスタメンに名を連ね、さらに守護神にはベガルタ仙台から新加入のGK小畑裕馬がピッチに立った。
福岡のGKと言えば昨季までは村上昌謙と永石拓海がポジションを争っていたが、そこに小畑が割って入る形となっている。2023シーズン以来久々のリーグ戦出場がJ1の開幕戦となった小畑だが、早速攻守に好プレーを連発していた。守備ではエリア内のこぼれ球に素早く反応して距離を詰め身体を張ったセービングを披露し、攻撃では高精度のフィードから攻撃の起点としても存在感を発揮。残念ながら後半の失点によりチームは黒星発進となったが、新生福岡の重要なピースの1つとして与えられた役割の一端が垣間見えるゲームとなったのは間違いない。次節以降も新天地での挑戦をスタートさせた若きGKの活躍から目が離せない。
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