DAZN 写真:Getty Images

 浦和レッズが参戦するFIFAクラブワールドカップ2025の放映権契約を国際サッカー連盟(FIFA)と締結したインターネット動画配信サービス『DAZN』。日本国内では相次ぐ月額料金の値上げ、広告・CMの多さ、同時視聴制限などで話題になっていたが、クラブW杯独占配信につづき赤字体質を脱却する見込みだという。

 クラブW杯の放映権契約を巡っては、フランスメディア『20ミニュッツ』が2024年12月4日、FIFAとApple社による交渉決裂を伝えた上で、2034年のFIFAワールドカップ開催国であるサウジアラビアのサッカー関係者にFIFAが協力依頼した可能性を報道。同国関係者の働きもあり、DAZNとの交渉がまとまっていた。

 このクラブW杯の放映権に関連して、米紙『ニューヨークタイムズ』は2025年1月15日、サウジアラビアの政府系ファンドがDAZNに対して10億ドル(約1600億円)以上を出資したと報道。関係者は同紙の取材に対して、DAZNの株式を最大10%取得する寸前であることを明かしたほか、記事では「DAZNはサウジアラビア方面からの出資により、50億ドル(約7800億円)を超える長年の損失から脱却し、収支均衡の態勢を整える」と綴られていた。

 DAZNの今後に注目が集まるなか、ロンドンに本部を置くアラビア紙『アッシャルクル・アウサト』が2月17日に伝えたところによると、サウジアラビア系の投資ファンド『Sarj Sports Investment』がDAZNの株式取得を公式発表。取得割合は報じていないが、資金力を誇るサウジ資本の投入により、DAZNが赤字を解消するものとみられる。

 クラブW杯の放映権取得などをきっかけに、経営改善が期待されるDAZN。サウジ資本の投入により、日本国内でのサービスに変化が見られるか注目が集まる。