火星の岩場で特定された“火星のドア”に再び注目が集まりその画像と映像がSNSで拡散されている。さまざまな憶測を招いている“火星のドア”の正体とは――。
■謎の“火星のドア”に再び注目が集まる
X(旧Twitter)では、新たに発見された火星地表の画像に謎の“火星のドア”があるという言説が飛び交っているようだ。
ユーザーによって広く共有されているこの写真には、火星の地形に長方形の黒い開口部が写っており、古代の建造物であるという説や、さらには地球外生命体の関与についての憶測を呼んでいる。この発見は常識を揺るがす衝撃的なものなのか、それとも偶然に撮影された目の錯覚を引き起こすだけの画像なのだろうか。
この“火星のドア”についての結論を急ぐ前に、NASAの火星探査車からの画像がさまざまな憶測を巻き起こしたのはこれが初めてではないことを知っておくことが重要だ。実際、火星の赤い大地から最初の写真が届いて以来、人々は鳥やピラミッドから砲弾、そしてこのドアまで、あらゆるものを見たと主張している。
2022年には火星のゲイル・クレーター内側のシャープ山(アイオリス山)で撮影された同様の“火星のドア”がオンラインで大騒ぎを引き起こした。NASAはすぐにこの言説を否定し、この地形は高さ30センチ、幅40センチの、岩に自然にできた亀裂に過ぎないと説明した。
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こうした“火星のドア”のようなビジュアルは、人間の脳がランダムなパターンを馴染みのある形として解釈する心理現象であるパレイドリア(Pareidolia)の典型的な例であるといわれている。
2022年の岩の亀裂とは異なり、この最新の“火星のドア”には奇妙な点が1つある。同じ場所を撮影したNASAのほか画像の中には、“火星のドア”が欠けているように見えるものがある。このためNASAが何かを隠蔽しているのか、あるいはこの画像がオンラインで共有される前に改変されたという言説が拡散している。
NASAの火星探査車・キュリオシテイが2014年1月30日と31日に撮影した「Sol 528」と「Sol 529」の生画像を詳しく見ると、地形は変わっていないことがわかるのだが、1つだけ異なる点がある。特定の角度から撮影した画像ではこの“火星のドア”の黒い開口部が見当たらないのだ。これが本当に火星の地下基地への出入口であるとしたら、翌日までに誰か (または何か) がドアを閉じたということなのか。
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火星地表のアノマリーについては著名なUFO研究家、スコット・ウェアリング氏をはじめ一部の研究者からことあるごとに報告されている。その中には前出のパレイドリアが疑われるケースも少なくないのだが、どう考えても説明がつかないものもあるようだ。現在も火星で活動中のNASAの探査車から火星の謎に迫る驚きの画像が今後も届けられることを期待したい。
参考:「Curiosmos」ほか
文=仲田しんじ
提供元・TOCANA
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