ウィーンでは昨年8月8日、世界的人気の米国のポップスター、テイラー・スウィフトさんのコンサートが予定されていたが、テロの危険性が迫っているとして中止されたことがある。テロ容疑を受けた主犯の19歳の男性(国籍オーストリア人、両親北マケドニア出身)は拘束された直後、コンサート襲撃計画を練っていたことを明らかにしている。

ウィーン市内では2020年11月2日、新型コロナ感染防止の第2ロックダウンの開始前日、イスラム過激派による銃撃テロ事件が発生した。4人の市民(男性2人、女性2人)が死亡、容疑者は警察官によって射殺された。事件の主要容疑者とみられる人物は北マケドニア出身で20歳。IS支持者だった。

ちなみに、過去ウィーンを舞台としたテロ事件としては、1975年12月21日、「OPEC襲撃事件」がよく知られている。テロリスト・カルロス一味が閣僚会議中の石油輸出国機構(OPEC)本部を襲撃し、閣僚を含む多数の死傷者を出した。1985年にはパレスチナ人ゲリラ指導者アブ・ニダル容疑者がウィーン空港を襲撃して無差別銃乱射したテロ事件が発生した。両事件はオーストリアの2大テロ事件と呼ばれている。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2025年2月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。