放射性同位体がもたらす新たな時間基準

 この発見が全世界の海洋堆積物で確認されれば、科学者たちが太古の地球環境を研究する上で貴重な指標となる可能性がある。

 一般に、放射性同位体を用いた年代測定は正確性が高いが、異なる試料を比較する際には共通の基準が求められる。例えば、近代の研究では、核実験によって発生した炭素14の急増が年代測定の基準となることがある。

「数百万年単位の時代を対象とした研究では、こうしたコスモジェニック(宇宙生成)タイムマーカーがまだ確立されていない。しかし、今回のベリリウム10の異常は、そうした基準のひとつとなる可能性を秘めている」とコル博士は指摘する。

 太平洋の深海で発見された謎の放射能増加は、地球の歴史、あるいは宇宙の歴史における重要なイベントを示しているのかもしれない。今後の研究の進展に期待が高まる。

文=深森慎太郎

提供元・TOCANA

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