生活を豊かにするクルマ作りが伝統
フォルクスワーゲン(VW)はドイツ語で「国民車」の意味。起源はフェルディナンド・ポルシェ博士が設計し、1938年に発表されたタイプ1(ビートル)である。ビートルは戦後、本格生産がスタート。傑作小型車の名をほしいままにする。ドイツだけでなくブラジルなど世界各地に工場が建設され累計販売台数は2152万9464台を数えた。
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VWは、ビートルの旧態化が顕著になった1974年には、FFレイアウトのゴルフを発表。その卓越したパッケージングと優れた走りで、再び世界基準のベーシックカーに返り咲く。最新ゴルフは8代目、VWの屋台骨を支える主力である。日本でも熱心なファンを獲得している。
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現在の日本ではT-RockやT-CrossなどのSUVが好調。上級SUVの新型ティグアンのデリバリーも間近。2025年にはID.Buzzもいよいよ発売される。ID.Buzzは、かつてのタイプ2を彷彿させるフレンドリースタイルの3列シートBEV。VWの新たなイメージリーダーになりそうだ。
ファンコラム/あの質実剛健が戻ってきた! by 大谷達也 フォルクスワーゲン(VW)はドイツ語で「民衆のためのクルマ」の意味。彼らは70年以上にわたり、この精神を実直に守り続けてきた。同社の代表作といえばタイプ1(ビートル)やゴルフだろう。いずれも堅牢な作りと優れた実用性、さらに安心感の強いハンドリングが最大の特色で、派手ではないものの良質なクルマ作りにより世界中で好評を博してきた。
そんな同社らしからぬ「つまずき」といえるのが2015年に発覚したディーゼルゲート。排出ガス規制を意図的に潜り抜けていたことが発覚した同事件は、フォルクスワーゲンの信用を失墜させただけでなく、目を覆いたくなるような混乱を社内に招き、品質の低下を含むさらなる失策を引き起こしてしまった。
しかし、CEOがディースからブルーメに変わったことをきっかけにして品質改善を目指す方針が示され、最新のティグアンやパサートは以前のフォルクスワーゲンらしい丁寧な作りに戻った。今後の巻き返しに期待したい。
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提供元・CAR and DRIVER
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