国家と結婚すると宣言した生涯独身の“処女王”エリザベス1世は実は男性だった!? 驚きの歴史的“陰謀論”が登場している――。
■“処女王”エリザベス1世は実は男性だった!?
イギリスの黄金時代を築いたといわれるエリザベス1世(1533-1603)の統治は正式にエリザベス朝と称され、女王はスペイン無敵艦隊を打ち負かした軍師でもあった。
衝撃的な言説によるとエリザベス1世は、実際には女性のふりをした男性だった可能性があることが示唆されている。
陰謀論者はこの“処女王”は歴史に描かれているような人物ではなく、男性の「偽者」が王位を奪い、チューダー朝最後の最長在位君主としての女王の伝説を築いたのではないかと示唆している。
英「BBC」の歴史雑誌「History Extra」の記事では69歳で亡くなった女王は、実際にはもっと若くして亡くなっており、その時に男性のリーダーに取って代わられたのではないかという説を紹介している。1900年代に謎の墓で発見された骨が、この説にいくばくかの信ぴょう性を与えているという。
この勇猛果敢な女王はスペイン無敵艦隊が敗北した後、自らをこう宣言した。
「私はか弱くか弱い女性の体を持っているが、心と肝は王に相応しいものだ」(エリザベス1世)
このようにエリザベス1世は男性的な肝っ玉の太さをアピールすることが多かったともいわれている。
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「ビズリーボーイ(Bisley Boy)」の伝説として知られるこの陰謀論は、彼女が幼少時に亡くなり、男児相続に執着していたことで有名なヘンリー8世の意に沿うために、密かに同年代の少年と入れ替わったと示唆している。
この陰謀論はブラム・ストーカーの著書『Famous Imposters(有名な詐欺師たち)』で有名になり、エリザベス女王はグロスターシャーのビズリーで亡くなり、そこで彼女の世話人が王室の怒りを避けるために、彼女に似た村の少年と入れ替えたのだとの大胆な主張をしている。
陰謀論者たちはエリザベス1世が結婚したことも子供を産んだこともなかったことからこの説を支持しているいう。また彼女はさまざまな肖像画で男性的な特徴を示し、死後でさえも医学的検査を拒んだともされている。
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しかし多くの歴史家たちは、この陰謀論はビクトリア朝時代のセンセーショナリズムと権力に関するジェンダー観に支えられたものだとして、激しく否定している。
チューダー朝時代を専門とするケイト・ウィリアムズ教授は、この主張を強く否定し、この説を裏付ける信頼できる証拠はひとつもなかったと述べており、同じく歴史家のヘレン・カストル氏は、エリザベス女王の幼少期、家族との類似性、女性君主としての生涯にわたる苦闘はすべて、女王が女性であることを証明していると明言している。
“エリザベス1世男性説”はやはり“陰謀論”ということになるのだろうか。それでもまだ議論は終わったわけではなさそうなので今後も興味深く事の推移をチェックしていきたい。
文=仲田しんじ
提供元・TOCANA
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