国王は数日後、別の被災地を訪れたが、サンチェス首相はその後一度も現場を訪れていない。さらに、200人以上が亡くなった大惨事の合同葬儀がバレンシア大聖堂で行われた際、国王夫妻が出席した一方で、サンチェス首相は欠席した。災害対応の責任を負う首相として、この行動は非難されるべきものである。
復旧作業への軍隊派遣も遅れ、被災4日後にようやく派遣された。その間、待機していた軍人の中には自主的に復興活動に参加する者も多かった。この遅延は、バレンシア州政府が野党第1党であったため、サンチェス首相が迅速な対応をためらったとされている。しかし、この規模の災害は州政府だけでは対処できず、首相が率先して指揮を執るべきであった。
3度目の国王の視察は家族同行で国王は3度目の視察で、王妃と王女2人を同伴した。特に長女のレオノール王女は、将来スペインを統治する女王となる予定であり、この視察に同行させたのは、王女にその責任感を身につけさせるためであったと考えられる。