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日本代表FW小川航基、MF佐野航大、FW塩貝健人ら擁するNECナイメヘンの幹部は以前、日本人選手の獲得計画に影響を与えているオランダリーグ独自のルールに否定的な見解を示していたが、現地ジャーナリストからルール廃止を求める声が挙がっている。
オランダリーグではクラブ間の戦力均衡を目的として、EU圏外枠の選手の登録人数に制限が。クラブには、EU圏外枠の選手に対して最低でも年俸40万ユーロ(約6460万円)の支払いが求められている。
相次ぐ日本人選手の獲得で注目を集めているナイメヘンだが、同クラブのカルロス・アルバースTD(テクニカルディレクター)は2023年8月、『Forza NEC』のインタビューで「EU圏外枠選手に関する対するルールが緩めばもっと楽になる」とコメント。
「市場はますますグローバルになっている。オランダには非常に厳しい規制があるが、ベルギーのような国にはそうした規制が全くない。私はナイメヘンについてだけではなく、オランダサッカーの競争力についても話している」などと、オランダサッカー協会(KNVB)に対して間接的に規制緩和を求めていた。
このオランダ独自の規制には、オランダメディア『huiskamerscout』のジャーナリストであるジェラルド氏も関心を寄せている模様。日本サッカーに精通している同氏は9日、Xで「オランダサッカー界は、国内全体の競争レベルを強化すべき」と投稿した上でとなれば規制についてこう綴っている。
「個人的な意見として、KNVBは非EU給与制度を廃止できるかどうか真剣に調査すべきだ。この制度は、トップ4以外の多くのクラブにとって、補強の足かせになっている」
なおオランダリーグでは、20歳未満のEU圏外選手に対して20万ユーロ(約3230万円)以上の年俸支払いが義務付けられている。最低年俸額が20歳以上の選手の半分であるだけに、ナイメヘンは佐野や塩貝を10代で獲得しているが、給与制度の廃止となれば、より安価での日本人選手獲得が可能になる。