オールテレインは全天候型オールマイティEクラス

 Eクラスの中ではレアなモデル、オールテレインが新型に生まれ変わった。グレード名はE220d 4MATIC All-Terrain(オールテレイン)。オールテレインとは全天候型という意味だ。

 エクステリアはE220dステーションワゴンに準じ、当然だが全高が上がっている。全長と全幅はそのままに全高を1495mmとした。これは最低地上高を稼ぐためで、リフトアップすることで145mmになった。目的はオフロードでの走行性能アップ。ステーションワゴンの地上高では行けない道を走れるのが特徴だ。そして、それをサポートするために、前後バンパー下部にシルバークロームアンダーライドガードやブラックのホイールアーチカバーを装着する。悪路での飛び石などからボディを守るために付けられた。

【ドイツ勢の最前線/最新モデル試乗】メルセデス・ベンツE220dオールテレインは全天候型Eクラス。どこまでも走って行きたくなるクルマの筆頭である!
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
【ドイツ勢の最前線/最新モデル試乗】メルセデス・ベンツE220dオールテレインは全天候型Eクラス。どこまでも走って行きたくなるクルマの筆頭である!
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)

 こうしたステーションワゴンでもSUVでもない車両はこれまでも各メーカーがリリースしてきた。メジャーなところではアウディ・オールロード・クアトロやボルボV60クロスカントリーなどだ。スバル・レガシィ・アウトバックもそう。アメリカではSUVに駆逐されたが、ヨーロッパではいまも多くのファンが存在する。

 エンジンは2リッター直4クリーンディーゼル(197ps/440Nm)。長距離移動が多そうなオールテレインの性格上、燃費のいいユニットが選ばれた。もちろん、電動化の流れに則ってそこにモーター(17kW/205Nm)が付く。エンジンパワーのブースト的な役割をするマイルドハイブリッドだ。トランスミッションは9Gトロニック。幅の広いギアレンジは燃費にも大きく役立つ。駆動方式は4WDだ。

【ドイツ勢の最前線/最新モデル試乗】メルセデス・ベンツE220dオールテレインは全天候型Eクラス。どこまでも走って行きたくなるクルマの筆頭である!
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
【ドイツ勢の最前線/最新モデル試乗】メルセデス・ベンツE220dオールテレインは全天候型Eクラス。どこまでも走って行きたくなるクルマの筆頭である!
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)

 実際に走らせた印象だが、とにかく乗り心地がよかった。19インチのタイヤを履いているわりには、ピッチングは抑えられスマートな走りを見せた。エアマチックサスペンションが効力を発揮しているのだと思われる。連続可変ダンピングシステムADS+とエアサスペンションを組み合わせたものだ。これが乗り心地を良くするのとともに、セルフレベリング機構を用いてキャビンをフラットにする。この他には、トランスペアレントボンネット機能が目を引く。オフロード走行時の安全性を高めるため、モニターにフロントタイヤの動きを仮想的に映し出すシステムだ。
 というのが新型オールテレイン。装備は至れり尽くせりだ。オフロード走行まで含んでいるのだから当然といえば当然だろう。ステーションワゴンよりも個性的なクルマを探している方は必見である。

【ドイツ勢の最前線/最新モデル試乗】メルセデス・ベンツE220dオールテレインは全天候型Eクラス。どこまでも走って行きたくなるクルマの筆頭である!
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
【ドイツ勢の最前線/最新モデル試乗】メルセデス・ベンツE220dオールテレインは全天候型Eクラス。どこまでも走って行きたくなるクルマの筆頭である!
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
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(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
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(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
【ドイツ勢の最前線/最新モデル試乗】メルセデス・ベンツE220dオールテレインは全天候型Eクラス。どこまでも走って行きたくなるクルマの筆頭である!
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)

Writer:九島辰也 Photo:横田康志朗/提供元・CAR and DRIVER

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