日産、役員報酬総額が高額な理由

 一連の経営統合の動きをめぐっては、経営危機にあるはずの日産の役員報酬総額(約29.3億円/24年3月期)が、ホンダのそれ(約17.9億円)の約1.6倍にも上る点も議論を呼んでいた。ちなみに有価証券報告書によると日産の内田誠社長の23年度の総報酬額は6億5700万円。

「24年3月期に過去最高益を達成したトヨタ自動車ですら同年度の役員報酬総額は約36.9億円で、そのうち16億円は豊田章男会長の分が占めるため、他の役員の報酬はそれほど高くありません。日産は社外取締役の報酬も高額なことで知られており、社外取締役を含めた役員のなかには、ホンダとの経営統合によって高額な報酬を失うことを懸念して統合に後ろ向きな役員も少なくないといわれています。日産の役員報酬が高額な理由は、カルロス・ゴーン時代に『役員報酬を国際標準に合わせる』との名目で引き上げたためですが、内田社長としては高額報酬を約束することで役員からの抵抗を抑え、自由に経営しやすくなるという面もあるでしょう」(桜井氏)

(文=Business Journal編集部、協力=桜井遼/ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
地元住民も疑問…西八王子、本当に住みやすい街1位の謎 家賃も葛飾区と同程度
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
現役東大生に聞いた「受験直前の過ごし方」…勉強法、体調管理、メンタル管理
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?