2024年、26年ぶりにコンストラクターズランキングのトップに返り咲いたマクラーレン。2025年シーズンもタイトル争いの中心に位置するだろう名門チームが、これまで獲得したコンストラクターズタイトルは合計9回。その9回を年間勝利数順でランキング化し、振り返っていきたい。
レッドブル入りならずも 進化遂げた角田裕毅の2024
まずは、9位-4位まで。
【9位-4位】
9位:4勝 1974年
(エマーソン・フィッティパルディ 3勝/デニス・ハルム 1勝/フォード)
6位T:6勝 1985年
(アラン・プロスト 5勝/ニキ・ラウダ 1勝/TAGポルシェ)
6位T:6勝 1990年
(アイルトン・セナ 6勝/ホンダ)
6位T:6勝 2024年
(ランド・ノリス 4勝/オスカー・ピアストリ 2勝/メルセデス)
5位:8勝 1991年
(アイルトン・セナ 7勝/ゲルハルト・ベルガー 1勝/ホンダ)
4位:9勝 1998年
(ミカ・ハッキネン 8勝/デビッド・クルサード 1勝/メルセデス)
続いて、上位3年を3位からお届け。
3位:10勝 1989年
(アラン・プロスト 4勝/アイルトン・セナ 6勝/ホンダ)
ターボエンジンから自然吸気エンジンにレギュレーションが変わった初年度。それでもホンダエンジンは変わらぬ強さを見せ、チームは年間10勝を記録するが、プロストとセナの確執はよりエスカレートし、プロストはフェラーリ移籍を決断する最悪の結果に。セナの6勝に対してプロストは4勝のみだったが、2位6回3位1回を記録したのに対し、セナは2位1回、リタイア6回、失格1回と好不調の波が激しく
プロストに16ポイント差をつけられドライバーズランキング2位に終わった。
2位:12勝 1984年
(ニキ・ラウダ 5勝/アラン・プロスト 7勝/TAGポルシェ)
フェラーリで2度チャンピオンに輝いたラウダと、デビュー年以来4年ぶりに復帰したプロストのラインアップと、破壊力あるTAGポルシェエンジンは他の追随を許さず、シーズン16戦のうち実に12勝を挙げ、1974年以来のコンストラクターズタイトルに輝いた。前年まで3年在籍したルノーで勝てるドライバーに成長したプロストは、偉大なラウダに臆することなく挑み、ラウダを上回る7勝を挙げるも、わずか0.5ポイント差でラウダがドライバーズチャンピオンに。これは、第6戦モナコGPが雨により規定周回数未満で終了(ルール上、ポイントが半分になる)したため、4.5ポイントにとどまったことが大きく影響したとも言われている。しかし、ラウダも3度目のタイトル獲得のため鬼神の走りを見せたのも事実。この年はポールポジションは1度もなく、すべて決勝での逆転勝利。予選の速さよりレースでの強さを見せつけたベテランらしいドライビングはさすがラウダと言えるものだろう。
1位:15勝 1988年
(アイルトン・セナ 8勝/アラン・プロスト 7勝/ホンダ)
2023年にレッドブルが22戦21勝を達成したが、それまでF1で最も支配的なシーズンを送ったのは、1988年のマクラーレンだった。1986-87とウィリアムズ2連覇の立役者だったホンダ・エンジンを獲得。さらにロータスから新進気鋭のセナを獲得したこの年は、16戦中15勝、15ポールポジション、10度のファステストラップを記録。特に移籍初年度のセナは、才能が一気に爆発。プロストを超える8勝を挙げたが、これは1963年のジム・クラーク(7勝)を抜いて、当時の最多勝記録だった(ちなみに、この記録を超えたのが1992年のナイジェル・マンセル9勝)。2人の活躍により、他のドライバーは彼らのポイントの半分も獲得することはできず、コンストラクターズでも2位のフェラーリに134ポイント差をつける圧倒的なシーズンとなった。