デイトナ24時間のサポートレースでの優勝
アクセラレーション・パフォーマンス・チームのMcLaren Artura(マクラーレン・アルトゥーラ)GT4が、1月24日にデイトナで開催されたIMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ・シリーズの4時間レースで優勝を果たした。
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同車は出走43台中、予選で競争力を示して5番手グリッドを獲得した。4時間の決勝レースでは、モイジー・ウレツキーとマイケル・クーパーのペアが一貫してトップ10圏内を走行。ウレツキーは2時間40分後にクーパーにバトンタッチ、8位でコースに戻り猛烈に追い上げ。
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残り1時間の時点で数台がコンマ数秒差で連なり、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイの最大斜度31度の過酷なバンクでバトルを繰り広げると、残り5周の時点でクーパーは3位に位置し、前2台とテール・トゥ・ノーズの接近戦に。残りあと2周というところでクーパーは、バンクのある6コーナー出口で、ライバルたちと異なるタイトなラインを選びインから順位を上げ、そのまま抑え込み先頭でフィニッシュ。見事このレースを制した。
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アクセラレーション・パフォーマンスチームにとってはアルトゥーラGT4でのデビュー戦だっただけに、「とても甘美なフィニッシュ」だったという。ドライバーのモイジー・ウレツキーは以下のようにコメント。
「信じられません。言葉が見つからず、心臓は高鳴り、何が起きているのか分からないくらいです! あれほど長いスティントは担当したことがありませんでした。マクラーレンは大好きです。一緒に仕事ができて最高です。チームはこの結果にふさわしい仕事をしました。チームの3年目で、本当に懸命な努力を重ねて、すべてをまとめ上げたのです。誰かがひとつミスしただけで、すべてが台なしになるスポーツです。1,000億パーセント、チームのおかげです」
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また、ドライバーのマイケル・クーパーは次のように述べた。
「僕はマクラーレンの従来のバージョンのマシンもドライブしていたので、慣れ親しんだ感触でした。驚くべきGT4マシンで、スタッフも全員が信じられないほどの働きをしました。モイジーは最初の2スティントを担当し、必要としていたよりずっと長く走行して、クリーンな状態でマシンを引き継いでくれました。そのおかげで、ヤン(・ヘイレン)やビリー(・ジョンソン)と戦うことができ、トップに立てたのです。
ヤンがいくつかの低速コーナーでマシンに手こずり始めたので、どこで捉えればいいか分かりました。僕たちは6コーナーを抜けるときに、あのイン側のラインで力強く、2台を抜くことができました。それができるように、可能な限り接近してあのコーナーに飛び込んだのです」
ハイパフォーマンスと耐久性を追求したというアルトゥーラGT4は、ロードカーのアルトゥーラと多くのテクノロジーを共有、そのひとつが徹底した軽量化ということで、この手法はマクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)から、コンパクトで出力密度の高いバンク角120°のツインターボV6エンジンに至るまで、一貫しているという。
新しい選手権であるマクラーレン・トロフィー アメリカでは、新たにArtura Trophy Evo(アルトゥーラ・トロフィー・エボ)がデビューする予定だ。初戦は3月にカリフォルニア州ソノマで開催される。
文・CARSMEET WEB web編集部/提供元・CARSMEET WEB
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