「展望エリアとアトリウム空間をつなぐ斜めのラインを形成することにより、現中野サンプラザのシンボリックな三角形のフォルムを想起させ、中野サンプラザの記憶・DNAの継承を表現するデザインとする。」
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※ DNAを継承したという画像
なるほど、三角形がDNAであるという。
ちなみに、筆者はDNAについて次のように考えていた。
「中野サンプラザは、多目的ホールで、地域文化の発展と交流の拠点としての役割を果たしている。そのDNAは地域に根ざした文化活動を支えることにある」
また、区議会などでよく話題になるレガシーについては次のように考えていた。
「中野サンプラザのレガシーは、1973年に『全国勤労青少年会館』として開館し、地域文化の発展に大きく寄与したことである。中野区のランドマークとして親しまれ、コンサートホールやイベント会場として多くのアーティストや観客に利用された。また、若者文化の発信地としても知られ、地域の文化活動を支え続けた」
建物の一部を三角形にデザインすることがDNAの継承とは、まことに残念である。
政治家が言葉を使い分けることは大切なスキルであるが、有権者に裏切られた印象を残すことは好ましくない。信頼感が揺らぎ、政治不信につながる危険性がある。
言葉の解釈で押し切っても有権者は納得しない。政治家の説明は具体的でなければ説得力がない。なお、筆者は、区民にとって有益であれば解体中止の立場ではないことを申し上げておく。さらなる善処と情報公開を期待したい。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
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