【ワシントン時事】米政府は、バイデン米大統領が命じた日本製鉄のUSスチール買収計画の中止手続きを終える期限を6月18日まで延長した。両社が11日発表した。当初は2月2日だった。両社は「買収の完了を目指す」と改めて表明し、法廷闘争を続ける考えを強調した。

 バイデン氏は今月3日、安全保障上の懸念を理由に、買収計画を30日以内に放棄するよう命じた。日鉄とUSスチールは、手続きに違反しているなどとして中止命令の無効を求め、米裁判所に提訴した。米政府は、訴訟にかかる時間を確保するため、期限を延長したとみられる。  両社は、バイデン氏が計画に反対する労働組合の支持を得るために政治介入し、「国家安全保障に焦点を当てた誠実な審査を実施しなかった」と主張。日本政府も「極めて残念だ」(岩屋毅外相)と反発している。 

 一方、買収計画を審査した米政府の対米外国投資委員会(CFIUS)を率いるイエレン米財務長官は、米メディアのインタビューで「徹底的に分析した」と説明している。

 日鉄とUSスチールは訴訟に取り組む一方、トランプ次期米政権への働き掛けを強め、実現を目指す方針。ただ、トランプ次期大統領も買収計画には否定的な姿勢を示している。計画中止の期限延長が認められたものの、買収実現へ厳しい情勢が続いている。(了)
(記事提供元=時事通信社)

提供元・Business Journal

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