マンチェスター・シティ 写真:Getty Images

 MF久保建英(レアル・ソシエダ)やMF三笘薫(ブライトン)、MF伊東純也(スタッド・ランス)をはじめ多くの日本人選手が欧州トップレベルの舞台で活躍。2022年のカタールW杯における日本代表の躍進もあり、欧州で日本サッカーに対する評価が高まる一方、イングランドやマンチェスター・シティ方面からの侮辱的・差別的投稿が物議を醸している。

 ことの発端は、シティサポーターを名乗る「LulzMCFC」というアカウント名のXユーザーによる投稿だ。同ユーザーは2月4日、日本人SNSユーザーの投稿に反応する形で、原爆投下直後の画像をアップした上で「Your country’s finished」(あなたの国は終わっている)とポスト。両者の間で、第2次世界大戦等について議論が白熱するなか、「You need 100s of people to take on one person.」(1人に対抗するには100人以上の人が必要だ)などと挑発している。

 「LulzMCFC」による日本人差別の投稿内容は、スクリーンショットにより瞬く間に拡散。日本からは「日本のサッカーファン全員でこいつ潰そうや」「みんなで協力して、LulzMCFCを報告して潰そう」「今こそネット民が団結する時」「これはさすがに許せない」などと、当該ユーザーへの非難が相次いでいる。

 なお欧州では、今もなお日本人をはじめアジア人差別は根深い模様。かつてオランダ1部VVVフェンロでプレーしていたMF本田圭佑は、町田ゼルビアの代表取締役社長兼CEOである藤田晋氏との対談で「最初にオランダ行った時、日本から車のメーカー(ホンダ)のやつが来て、お前らみたいなサッカー後進国がここで何ができるんだ、というようなことを平気で言う。何度も差別的なことには遭ってきました」と語っていた。

 また日本人の両親のもとオランダで生まれたFCデン・ボス所属MF池下由也は2024年4月、オランダ紙『デ・フォルクスクラント』のインタビューで「ピッチで『中国人』『韓国人』『切れ長の目』などと罵られることがよくあります。有色人種の人は、差別されたときにもっと反応しますけど、僕たちは無視しましね」と、試合中の差別被害を明かしている。