現在、マンションは供給過多の状態です。税金でタワーマンションを建設することに区民は賛成しているのでしょうか。晴海や豊洲のように転売目的の企業や海外の投資家に買われる未来しか想像できません。さらに、最近では再開発が失敗した事例も散見されます。汐留や麻布台ヒルズの閑散とした状況はまさに好例と言えるでしょう。
中野区は「敷地売却」を前提とした契約が締結されています。つまり、格安でディベロッパーに売却されようとしているのです。建物は、高さ262メートル、60階、1100戸の超高層タワーマンションです。この規模は池袋のサンシャイン60を凌ぐサイズです。
果たしてニーズはあるのでしょうか?区民にとってメリットのない再開発に賛成する人はどの程度いるのでしょうか。区議会でしっかり議論してもらいたいと思います。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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