とはいえ、年数を重ねれば下限が底上げされるので、「どんなに業績が悪くても月収◯◯万円は割らない」という具合になっていく。

問題はここからで一度、最高益を達成するとそこが一つの基準になってしまうため、前年より売上が落ちるとそれがたとえ、サラリーマン時代の10倍、20倍の収入でも「収入が不安定で将来が不安」という感覚になってしまうものなのだ。

人間のメンタルは悪い方に引っ張られがちなので、独立すると「収入額」以上にその不安定さに揺さぶられないメンタルが重要になってくる。

「自由になりたい。収入を増やしたい」という動機で独立しても、自由の代償に責任がついてくる。ここは完全に人を選ぶ世界であり、自分は責任の大きさより自由を優先したいので楽しくやっているが、その逆の感覚の人は独立後の生活に満足がいかないだろう。

 

■最新刊絶賛発売中!

[黒坂 岳央]のスキマ時間・1万円で始められる リスクをとらない起業術 (大和出版)