アブドゥル・アジズ・ヤクブ 写真:Getty Images

 清水エスパルスは28日、ガーナ人FWアブドゥル・アジズ・ヤクブが海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のため、チームを離脱することを公式発表。中国1部・青島西海岸FCへの移籍するという。

 現在26歳の同選手は、ヴィトーリアSCやエストリル、リオ・アヴェなどポルトガル国内の複数クラブを経て、2023年3月にリオ・アヴェから中国1部・武漢三鎮へ期限付き移籍。武漢三鎮ではブラジル人FWアデミウソン(元横浜F・マリノス、ガンバ大阪、町田ゼルビア)からレギュラーを奪い、中国1部リーグ17試合のスタメン出場で15ゴール2アシスト。絶対的ストライカ-として活躍していた。

 2024年1月に武漢三鎮からリオ・アヴェへ復帰し、2023/24シーズンのポルトガル1部リーグ戦13試合のスタメン出場で6ゴール2アシストをマークしたアジズ。同年6月に清水へ完全移籍したが、清水では控え要員に。J2リーグで6試合の出場にとどまったが、それでも3ゴールと出場機会が少ない中で結果を残していた。

 中国サッカーの情報を専門に扱う『ホットポップ・フットボール』は29日、同国メディアの報道を引用する形で「アジズは中国へ復帰。青島西海岸FCに加入する」とリポート。2007年設立の同クラブは複数回の名称変更を経て、2023年に青島西海岸足球倶楽部というクラブ名に。2024シーズンは日本人の黒崎久志氏はチームを率いていたが、序盤から下位に低迷。7月に黒崎氏にかわり元中国代表選手の邵佳一氏が指揮官に就任も、10位という結果に終わっている。

 ガンバ大阪から中国1部・北京国安への完全移籍が決定的なブラジル人MFダワンなど、2025シーズンの始動日以降に中国移籍を目的とした離脱が相次いでいる外国籍Jリーガー。2024年までクラブ財政の悪化や八百長・賭博などにより話題を呼んでいた中国サッカーの今が気になるところだ。