PHEVモデル投入
乗用車部門のBYDオートは、「東京オートサロン 2025」で初公開したSUVクーペのEV「シーライオン7」を4月に発売することが決定。
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現時点では型式認証を取得中で、今回展示されているのは右ハンドルのプロトタイプ車両である。
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中国市場やヨーロッパ市場では「シーライオン7」は、バッテリー容量や装備などで多くのバリエーションが存在しているが、日本市場向けは、バッテリー容量は82.5kWhのみで、後輪駆動モデルとAWDをラインアップしている。
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後輪駆動モデルでモーター出力は308ps/380Nm、AWDの場合は前後合計出力は523ps/690Nmで、フラッグシップに相応しいハイパフォーマンスだ。0-100km/h加速は後輪駆動モデルで6.7秒、AWDモデルでは4.5秒の動力性能を発揮する。WLTCモードでの航続距離は、後輪駆動モデルで590km、AWDモデルで540kmが想定されている。
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そして、ついに日本市場にもPHEVモデルが導入されることが決定した。今後はEVとPHEVの2タイプを両輪にして販売を加速させることになる。
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なお、BYDは世界で初めて量産PHEVを販売したメーカーであり、PHEV技術も毎年アップデートされ、現在では「DM-i」と呼ばれる最新世代になっている。
搭載されるバッテリー容量は17.6~30.7kWhで、PHEV専用の4気筒1.5Lエンジン、または1.5Lターボエンジンと組み合わされる。モーターは2個搭載し、基本はモーター駆動で、高速域のみエンジンが駆動を担当する。
また、PHEVとはいえ、バッテリー駆動システムはEV技術がそのまま採用され、システム効率や減速回生効率が高く、トータルでのエネルギー効率が高いことに加え、主として発電を担当する4気筒1.5Lエンジンの最高熱効率は40%~46%とされ、世界で最も高効率なエンジンが組み合わされているのだ。
つまり他社のPHEVは、エンジン車をベースにPHEVを展開するのに対して、BYDはEVの技術をベースとしているのが特長で、高効率エンジンを組み合わせることで、満タンでの航続距離は2000kmを超えている。様々な点でBYDのPHEVはライバルを凌駕する性能を備えており、大いに注目される。
提供・AUTO PROVE
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