さまざまな仮説とエル・モルシ氏の反論

 エル・モルシ氏は、ギザ高原はかつて高波によって水没したと考えている。特に、メンカウラー王の寺院跡地は、海水面がネクロポリス、スフィンクス、寺院群、その他の遺跡を覆っていた時代にはラグーン(潟湖)だった可能性がある。

 しかし、他の科学者たちは異なる説を提唱している。ウニの化石は浸食によって露出したもので、3000万年前に形成された石灰岩の一部だったと考える研究者もいる。しかし、エル・モルシ氏は、ウニの化石は比較的新しい時代に石灰化したと反論する。その根拠として、化石が重力的に床に配置されていたこと、ほぼ完璧な状態であったこと、ラグーンの潮間帯内で発見されたことなどを挙げている。石灰岩のブロックから通常発見される小さな魚とは対照的だ。

「外骨格の穴の状態が非常に良好で、細部まで鮮明に見えることから、ウニは比較的最近に石灰化したと考えられる」とエル・モルシ氏は主張する。

 エル・モルシ氏によると、洪水は非常に大規模で、現在の海水面より約75メートルも高い水位に達し、スフィンクスの近くのメンカウラー王の寺院まで続く海岸線を形成していたという。彼はまた、遺跡や周囲のブロックに、過去の津波や潮間帯(約2メートル)の存在を示唆する証拠があると主張している。スフィンクス、スフィンクスの寺院、そしてギザの大ピラミッドの最初の20列は、深層水の浸食を受けているという。

ギザの大ピラミッドとスフィンクス、かつて水没していた!?証拠とされる化石とは
(画像=Image by Nina Evensen from Pixabay,『TOCANA』より 引用)

 過去14万年の間に海水面は120メートル以上変動しているため、洪水の正確な時期を特定することは非常に難しい。

 ピラミッドとスフィンクスが海中に沈んでいた古代エジプト…もし本当なら、古代エジプト文明の歴史を書き換える必要があるかもしれない。今後の研究で、更なる証拠が発見されることを期待したい。

提供元・TOCANA

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