1973年4月、アメリカ・イリノイ州の小さな町エンフィールドで、住民たちが謎の生物「エンフィールド・モンスター」を目撃した。この事件は地元を震撼させただけでなく、全米のメディアや研究者たちを巻き込む騒ぎとなった。3本の足を持つ灰色の怪物――この未確認生物は一体何だったのか。

怪物との最初の遭遇

 事件が始まったのは、1973年4月25日夜10時頃。地元住民のヘンリー・マクダニエル氏が、自宅で聞いた奇妙な金属を引っ掻くような音を確認しようと玄関を開けた。そこには、目を疑うような存在があった。

 マクダニエル氏によると、その生物は「3本の足、小さな腕、そして大きなピンク色の目を持ち、灰色の体に覆われていた」という。身長は約137cmで、目は暗闇の中で懐中電灯のように光っていた。彼は急いで家の中から銃と懐中電灯を取り出し、生物に向けて4発の銃弾を放ったが、効果は全くなかったという。その後、生物は大きなジャンプで逃げ去り、一度に約15メートルを移動したとされる。

 翌日、警察が現場を調査したところ、普通の犬などとは異なる足跡が発見された。その足跡には6つの指があり、3本の足を持つ生物が歩いたような形跡が残されていたのだ。