バッテリーの寿命から見る「スマホの寿命」
先に解説した消費動向調査の結果の通り、スマホの使用年数は平均4年以上と年々増加しています。またOSアップデート期間も7年程度提供されることが増えています。
ではスマホの寿命は「7年」と言えるのでしょうか。結論から言えば実際に7年間、毎日フル充電を繰り返して端末を利用する場合、ボトルネックとなるのはバッテリーの寿命です。
スマホのバッテリーの寿命は約2~3年と言われています。使い方により消耗速度は異なるものの、充電回数では約500回が目安。充電容量が購入時の半分程度になったら、交換のサインです。
では4年に渡って毎日スマホをフル充電し、日常的にスマホを使用し続けている場合「OSアップデート期間に問題がなくとも、バッテリーが限界を迎えている」可能性が高いのでしょうか?
結論から言えばバッテリーの膨張や発熱などの症状が出ていない場合は、5年以上使用していても当分は使い続けることができるでしょう。しかし一般的なリチウムイオン電池の寿命を大きく超えているため、そのリスクを認識しておくことは大切です。
・バッテリーの消耗や残量の減り方が激しくなった
・バッテリーが膨らみ始めている気がする
という場合、バッテリーの寿命が近づいています。最悪の場合、発火するなどの思わぬトラブルに発展する危険もあります。バッテリーの消耗が異様に激しくなったり、膨張し始めている場合は速やかに使用を中断しましょう。
スマホは「4年以上の利用」が定着しそう
スマホは従来、買い替えサイクルが2年と言われるケースが多かったものの、実態として「4年以上の利用」が定着しつつあること自体は間違いありません。端末そのものも4年以上利用されるケースが増えてきています。たとえば先にも述べた通り、発売から7年以上経つiPhone 8はiOS 17の対象から外れてはいるものの、2024年時点でまだまだ中古で取引されている端末です。
スマホが市場に登場した黎明期に比べると「高性能化」を求めるユーザーが相対的に少なくなったと言えるかもしれません。また端末の高価格化に伴い、買い替え自体を億劫だと感じる人も増えたでしょう。スマホのOSそのものは7年のアップデート保証を提供している端末が増えています。そのためスマホの寿命を決めているのは「OS」ではなく「バッテリー」だと言えそうです。
つまり一見、寿命を迎えた古めかしいスマホでも「バッテリー交換」さえすれば、最新のOSアップデートを行いながらさらに長期間端末を利用できる可能性があるということです。スマホの「バッテリー交換」が気軽にできるようになると、スマホの寿命は4年を超えて7年に近づくかもしれません。
※サムネイル画像は(Image:Africa Studio / Shutterstock.com)
文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ
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