一生に一度の成人式には、懐かしい仲間と晴れ舞台を迎えるため、衣装やヘアスタイルにも気合いが入るものです。
さらに地域によっては、成長した自分をアピールしようと、自慢の愛車で会場に駆けつける新成人の姿も見られます。立派な車で成人式に参加することが、一種の「大人の証」と考えられているのかもしれません。
旧友との再会を通じて、ライフステージの違いを実感することもある成人式。今回は、「車にまつわる成人式の思い出」についてインタビューを行いました。
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自慢の愛車で参加!みんなどんな車で来るんだろう…とソワソワしていたのに…
自慢の愛車で参加!みんなどんな車で来るんだろう…とソワソワしていたのに…
成人式の日は例年、ド派手な晴れ着や暴走族のような車両がニュースで取り上げられます。しかし、「荒れる成人式」のイメージが定着する一方で、ごく穏やかに式が進行する地域も珍しくありません。なかには成人式が「普通」すぎて、肩透かしを食らってしまったという人もいるようです。
「私が住んでいる地域は、とりたてて成人式が盛り上がるような場所ではないのですが、それでもなぜか『自分の車を披露する場所』みたいなイメージが昔からありました。
幼い頃から車が好きだったので、大学生でアルバイトをしながらマツダのRX-8を買って、当日も乗っていって。みんなどんな車で来るんだろうとワクワクしていました。
でも、会場の駐車場に来ているのは親御さんたちの送迎の車ばかりで、自分の車で来ている人はほとんどいなかったんですね。もっと車自慢大会みたいな感じだと思っていたんですが、同級生たちは車の話題すら出していませんでした。
式が終わって、同窓会がはじまるまでの間、仲の良かったグループでファミレスに行くことになったのですが、普通に歩ける距離なので車を出す必要もなくて……結局、誰にも触れられないままRX-8は駐車場に置きっぱなしにして、翌日の朝に取りに行きました」(20代男性)
日常生活において車が「必需品」ではない地域では、車を所有する新成人の割合は低いと考えられ、「車で目立つ」という発想がそもそもないケースも多いでしょう。こうした場合、車好きの新成人にとっては、価値観を共有できずもどかしい思いをすることもあるのかもしれません。
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「俺の女に手を出すな」アピール?年上の彼氏が送迎で空回り
「俺の女に手を出すな」アピール?年上の彼氏が送迎で空回り
晴れ舞台の高揚感や、旧友と再会する懐かしさに心が躍り、非日常的な気分を味わえるのも成人式の醍醐味です。
そうした気分が高じて、喧嘩や暴走といった行為に走ってしまう新成人も毎年のようにニュースで取り上げられますが、なかには「本人よりも周りが舞い上がってしまった」というケースもあるようです。
「当時2つ上の彼氏と付き合っていたのですが、成人式の日に会場まで送ると言ってきました。別に同棲していたわけでもないですし、彼の家から会場までは2時間近くかかるのに、『せっかくの晴れ舞台だから』と送る気満々で。
たぶん、車の改造が趣味の人だったので、私の地元の人たちに見せつけたい気持ちもあったのかもしれません。
着付けの美容院から会場までは徒歩で行ける距離でしたが、どうしても送ると譲らなくて。当日、着付けが終わったあと、待っていた彼に『少しだけドライブしない?』と言われ、しばらく近くをぐるぐるしてから会場の駐車場に向かいました。
そこでバイバイかなと思ったのですが、駐車場で私と車の写真を撮りたいと言い出したんです。
向こうの方で地元のヤンキーグループが車を並べて盛り上がっているような状況で、いつ目をつけられるか気が気じゃなかったです。写真を撮り終え彼が帰るときも、わざとアクセルをふかすように大きな音を立てて去っていき、恥ずかしかったのを覚えています」(30代女性)
彼としては、「俺の女に手を出すな」というアピールをしたかったのでしょうか。あるいは、彼女の晴れ舞台に関われないことが寂しかったのかもしれないですね。
二浪して迎えた成人式…駐車場の影からこっそり…
成人式においては、すでに社会人として働いている人や、学生生活を送る人、すでに結婚して子どもがいる人など、さまざまなライフステージにある人たちが集まります。
そうしたギャップにショックを受けることも成人式の「あるある」ですが、なかにはこんなホロ苦い思い出も。
「私が成人式を迎えたのは80年代の中頃で、バブルのまっただ中でしたね。車で言うと、ハチロクが出て少し経ったくらいの頃です。
昔から車が好きで、大学に入ったらすぐに車を買いたいと思っていたのですが、あいにく二浪した状態で成人式を迎えたんです。
そもそも試験前なので行かないつもりだったのですが、みんなのキラキラした様子だけ見て、悔しい気持ちを焼き付けておこうと思って。
駐車場の影から、車から降りてくる同級生たちを見ていました。新車のソアラやマークⅡなんかに乗っている知り合いもいて、込み上げるものがあったのを覚えています。そのおかげかはわかりませんが、その年にようやく志望校に合格できましたね」(50代男性)
かつて同じ時間を過ごした同級生たちが、自分よりも進んだステージにいることを見せつけられるのは苦しいものです。しかし誰もが輝いて見える成人式も、人生のうちではほんのわずかな時間。ショックを受けたとしても、その後の人生をしっかりと歩む意識をもつことが大切なのかもしれません。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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