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2026FIFAワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、日本代表と同じグループC最大のライバルであるオーストラリア代表の主将を務めるGKマシュー・ライアン(ローマ)が、新たな挑戦を求めてフランスのクラブに移籍するようだ。W杯アジア最終予選に向けて正守護神の座を争う中、実戦経験の確保が狙いとみられている。
ライアンは、セリエAのローマに2024年夏に加入後、半年間で公式戦わずか1試合の出場にとどまった。満足のいく結果を残せなかったため、推定80万ユーロ(約1億2,933万円)の移籍金でフランス1部のランスへの移籍を決断したとのこと。オーストラリア代表ではプレミアリーグのアストン・ビラ所属のGKジョー・ガウチが台頭し、正GKの座を守るためにも、安定した出場機会を得ることが急務となっている。
1月20日にオーストラリア代表のトニー・ポポヴィッチ監督は、ライアンのプロ意識とチームへの貢献を評価しつつも、選手間の競争を強調したことが報じられている。W杯出場に向けて全員がポジション争いを続ける必要があると語った。ライアン自身も控えに回った際もチームのために最善を尽くす姿勢を示し、同監督は「ライアンの経験が重要な局面でチームに貢献するだろう」と評価している。
オーストラリア代表は、3月20日にインドネシア代表(シドニー)、25日に中国代表(杭州)とのW杯予選を控えているが、主力のセンターバックであるDFハリー・サウター(シェフィールド・ユナイテッド)がアキレス腱断裂の重傷により離脱。監督は「彼の代わりは容易に見つからない」としながらも、チームのバランスを見極めながら代役を検討している。
さらに、MFコナー・メトカーフ(ザンクトパウリ)の鼠径部の負傷が長引き、FWクシニ・イェンギ( ポーツマス)は膝の負傷で2月末まで戦線離脱の可能性がある。オーストラリア代表チームにとっては試練の時期が続いている。