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現在、日本人は怒りやすくなっています。また発達障害と診断される子は、今や7人に1人の割合になっています。アンガーマネジメントの重要性は大人も子ども変わらないのです。大好評の「12歳から始める」シリーズの第4弾です。

「12歳から始めるイライラしない技術」(安藤俊介著)秀和システム

[本書の評価]★★★(70点)

【評価のレべリング】※ 標準点(合格点)を60点に設定。 ★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点 ★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満 ★★★  「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満 ★★   「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満 ★    「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満

感情の多様性とは

人には気持ちのいいときもあれば、イライラしたり、気持ちがふさぎこんでしまうときがあるものです。著者は次のように言います。

「毎日、気持ちがよければいいのにと思いますが、ずっと気持ちがいいままでいることはむずかしいです。これはあなただけではなく、あなたの友だちも親も、まわりの大人たちもみんなそうです。みんな気持ちのいいときもあれば、そうでないときもあります。私たち、人にはいろいろな気持ちがあります」(著者)

「うれしい、楽しい、満足といった気持ちのいいものばかりではなく、イライラする、悲しい、むしゃくしゃする、心配、落ちこんでいるといった、できれば感じたくないものもあります。でも、それぞれの気持ちには、それぞれの役割があり、どれも大切で必要なものばかりです」(同)

それらの気持ちは、これから先も持ち続けます。感じたくないから、いらないからといって、好きじゃない気持ちを捨てることはできないと、著者は言います。

「どうせ一生つき合わなければいけないのであれば、上手につき合いたいですよね。どんな気持ちも、どこからともなくふってきて感じるもので、感じたらあとはどうすることもできないというものではありません。気持ちは、理解し、練習することで、上手につき合うことができるようになります」(同)