井原正巳監督 写真:Getty Images

 オランダ人FWフロートは、柏レイソルを2024シーズン限りで退団。Jリーグ公式戦で出場機会に恵まれなかった裏で、井原正巳前監督との確執があったことを明かしたほか、日本人選手の特徴にも言及している。

 同選手は2023年2月、デンマーク1部ヴィボーFFから柏へ完全移籍。身長193cmと大柄な体格もあり、加入当初はかつて柏に在籍していたケニア代表FWマイケル・オルンガに匹敵するほどの大物選手として期待されていた。しかし、来日1年目にJ1リーグ17試合の出場で1ゴールという結果に終わると、2024シーズンも公式戦7試合の出場でノーゴール。クラブは2024年12月末に同選手の退団を公式発表したが、デンマーク紙『Tipsbladet』は2024年12月28日、フロートの柏退団について「契約満了の1年前に契約解除という形でチームを去ることになった」と移籍金ゼロで放出の可能性を伝えている。

 同紙で9日に掲載されたインタビュー記事によると、フロート本人は「日本での生活を楽しんだという意味では、ポジティブだったけど、サッカーの面では難しかった。あまりプレーできなかったからね。それはサッカー選手としての能力よりも、個人的な問題が関係していたと思う」とコメント。柏での出来事について具体的な言及を避けたというが、18日のインタビューではこう語ったという。

 「ある試合で、僕はハーフタイムで交代させられた。そのことに少し不満を抱いていたが、(井原)監督は僕の反応を気に入らなかった。その後、監督はほとんど僕を起用しなくなったし、それによって1年半も冷遇された」

 「監督との関係はあまり良くなかった。出場機会に恵まれなかったのは、サッカー選手としての能力よりも、個人的な理由によるもの。僕は全く悪いことをしていない。不満の表情を浮かべただけ。欧州だと不満をあらわにするのは普通だが、日本では誰も感情を表に出さないし、日本人選手は感情をコントロールするのがとてもうまい」