BMWジャパンは2024年12月25日、プレミアム・ミドルセグメント「5シリーズ ツーリング」のラインアップに、ハイパフォーマンス・ツーリングモデル「M5ツーリング」を追加し、発売した。デリバリーは2025年第一四半期以降となっている。
ハイパフォーマンス車両を担当するBMW M社が開発したBMW M5ツーリングは、ハイパフォーマンス・セダン「M5」をベースに、荷室容量を増やしたステーションワゴン・タイプのモデルだ。
M5ツーリングは、過去、第3世代、第5世代にM5にツーリング・モデルが設定されていたが、両モデルとも日本には導入されておらず、今回が日本市場初の導入となる。
新型BM5ツーリングは、4.4LのV型8気筒Mツインパワーターボ・エンジンに、M専用プラグインハイブリッド・システムであるM HYBRIDシステムを搭載。
さらに、M専用4輪駆動システム「M xDrive」を搭載するなど、サーキット走行における最高の運動性能と、優れた安全性および快適性の要素を合わせ持つ、唯一無二の存在だ。
フロント・デザインは、M専用エアロバンパーやガーニッシュ、夜間走行時にBMWブランドの象徴である造形を印象的にライトアップするBMWアイコニック・グローを備えたM専用ブラック・キドニーグリル、5シリーズ・ツーリングより75mmワイドなフロント・フェンダーが特長。
リヤは、Mリヤスポイラー、M専用リヤ・バンパーにはディフューザーが装備され、Mスポーツ・エギゾースト・システム、5シリーズ・ツーリングより48mmワイドなリヤフェンダーなどにより、精悍な印象を与えている。
インテリアは広々としたスペース、スポーティなデザイン、随所に取り入れられたモダンな機能、ハイエンドのオーディオ性能、高品質で精密に加工された素材、素晴らしい完成度、高度なデジタル・サービスが特長である。
先代モデルに比べてインスツルメントパネル周囲のボタン類が大幅に削減され操作性を向上。大面積のBMWカーブド・ディスプイは、最新の12.3インチのインフォメーション・ディスプレイと14.9インチのコントロール・ディスプレイで構成されている。
インストルメントパネル中央からドアトリムを立体的なクリスタル面が貫くBMWインタラクション・バーを標準装備し、Mカラーのアンビエント・ライティングをはじめ、ドライバーの好みの走行モードに応じて室内空間を演出する。
また、Mモデル専用のMマルチ・ファンクションシート、M専用装備品を各所に採用することにより、室内においても、Mモデルであることを主張している。
ラゲッジルーム容量は500Lを実現し、最大で1700Lまで拡張できる。40:20:40分割可倒式リヤシート、リヤシートを完全に折りたたんだ状態でも荷室が使用でき、かつ、前席乗員の安全が確保されるラゲージ・パーティション・ネットが標準で装備されている。
パワートレインは高出力585ps(430kW)/5600-6500rpm、最大トルク750Nm/1800-5400rpmを発揮するモータースポーツ由来のクロスバンク式の4.4L・V型8気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリンエンジンを搭載。さらに、第5世代のBMW eDriveテクノロジーを採用した電池容量22.1kWhを持つバッテリーと、197ps(145kW)を発生する電気モーターを組み合わせたM専用PHEVシステム「M HYBRIDシステム」を搭載している。
トランスミッションは、8速Mステップトロニックのハウジングに電気モーターを組み込み、BMWグループが特許を取得したプリ・ギアリングにより、電気モーターが発生するトルクを450Nmまで増幅させる機構により、システム・トータルの最高出力727ps(535kW)、最大トルク1000Nmを発生。
電気自動車を除き、M5およびXM Label同様にBMW史上最強のパワーユニットを搭載するモデルとなっている。なおバッテリーの電力のみでの走行は約70km走行ができる。
センシングと同時に最短時間で直接制御されるホイールスリップ・テクノロジー、可変ステアリング・レシオのスポーツ・ステアリング、アダプティブMサスペンション、アクティブMデファレンシャルそして、4輪操舵を可能とするインテグレーテッド・アクティブ・ステアリングを標準装備し、サーキットにおける本格的かつダイナミックな走行性能と、快適な乗り心地を極めて高い次元で両立している。
駆動システムは、Mモデル専用4輪駆動システムM xDriveを介して路面に伝達される。M xDriveは、インテリジェント4輪駆動システムのxDriveとアクティブMデファレンシャルをベースとして、Mモデル専用に開発された制御システム「ドライビング・ダイナミクス・コントロール」によって制御されている。
さらに、車両の安定走行をサポートするDSC(ダイナミッック・スタビリティ・コントロール)が装備され、日常の安定した走行から、サーキットでのアクティブな走行まで多様な楽しみを提供する。
基本設定は「DSCオン・4WDモード」で、Mモデル特有の俊敏性を発揮し。Mダイナミック・モード(MDM、4WD Sport)では、リヤアクスルへの駆動トルク配分が増加し、リヤホイールのスリップ許容量が大きくなることで、より多様なハンドリングを楽しむことが可能だ。
さらに、DSCオフ時に選択可能な後輪駆動「2WDモード」では、クルマの挙動を制限する制御システムの介入を断ち、熟練したドライバー自らが車両を操作する歓びをダイレクトに味わうことができる。
装備では最新の運転支援システム、5G通信、コネクテッドサービス、会話で操作ができる「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」などをフルに装備している。
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