奇妙な映像が話題を集めている。数百万回の再生回数を記録したその動画には、墜落したUFOを調査する様子が収められており、一見すると本物のように見えるが―――。

墜落したUFOと調査官たち

　映像には、白い防護服を着た調査官たちが円盤状の物体を調べ、写真を撮影する様子が映っている。この物体は黒く、不思議な模様が刻まれており、明らかな損傷を受けているのが確認できる。さらに、物体の表面は反射性があり、調査官たちの姿が映り込んでいるのが見て取れる。

　背景には、警察のコーンを越えて立ち尽くす一般市民の姿が確認でき、映像が進むにつれ、円盤の側面にハッチのような特徴的な構造が現れる。

　全体的にこの映像は、まるでテレビドラマ『X-ファイル』やペンタゴンの機密映像が流出したかのような雰囲気を醸し出している。

映像は完全なフェイク

　この映像は、一見ガチっぽいが、実際には完全に偽物である。SNSで「SYBERvisions」と名乗るユーザーによって作成されたものであり、AIを用いて簡単にリアルな映像を生成した例として注目されている。

　AI技術の進化により、今後数年で、どの映像が本物でどれが偽物かを見分けることはほぼ不可能になる可能性がある。この動画も例外ではなく多くの人が本物だと信じてしまった。

　この映像に対して、視聴者からはさまざまな反応が寄せられている。あるRedditユーザーは「40代半ばの叔父がパニックと畏敬の念を抱きながらこの動画を見せてくれた。彼はこれがAI生成だとは全く気付いていなかった」と語った。また別のユーザーは「この映像や画像が本物かどうかはもはや問題ではない。もはやその意味を失っている」とコメントしている。

　動画の真相が判明しても、多くの人が騙されるほどリアルな映像をAIが作り出せる時代が到来している。この技術が広がる中、情報の信頼性をどのように担保するかが今後の大きな課題となるだろう。

提供元・TOCANA

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